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印象といっても、単純に読み物として読むことってあまりないんだよね。脚本を読むときには、その仕事をするっていう気持ちで読むから、もっと具体的な読み方をする。今回の場合で言えば、全部日本語で書いてあっても、ここは北京語なんだとか、英語なんだとか。あるいは上海のイメージを思い描きながら、どういうところなんだろうって思ったりとか。それと同時に、自分がそこで演じてる映像みたいなものが浮かんだり、こういう色が良いんじゃないかなとか。作品を作るイメージで読む。だから逆に、脚本を読んでから出演を決めるということはなくて、脚本を読む前に、すでに信頼関係ができあがってるんだよね。誰々がこういうものを作りたいとか、こういうキャスティングでとか、こういうスタッフ構成でとか。そこがまず第一段階。キチっとしたビジョンや情熱が伝われば、それでOK。そこにノレないと次に進めないじゃない? 脚本を読むってことはもう出演をオッケーしているということ。読んだらすぐに電話して、ここはこうじゃないかとか、監督も交えて話し合って作っていくんだよ。

撮影自体のシステムが違うことが大変だったね。いろんなスタッフがいて、中国の方も大勢いるわけだけど、彼らは、普段はもっと時間をかけないやり方をしてたんじゃないかな。そういうのって、作る上でのモチベーションに影響するから、そういうのはちょっとストレスになったね。でもそれは僕らが持ってる価値観の上での話だから、場所が違えばそれはあわせなきゃいけない。僕らが正しいっていうわけでもないし。そこは話し合いをして解決していくわけなんだけど、それに気づくのに時間がかかったね。
あと、どっかのロケ地がいきなり使えなくなったとか、そういうのはよくあったなあ。街で撮影する場合には、必ず警察のもとで行うっていうシステムも大変だった。道1本でも外れたりすると、もうトラブル。僕にはそういう感覚がないからね。あとはそうだなあ、とにかく人が多い。何やっても集まってくる。でも、何かに興味が集まってくるんじゃなくて、なんていうのかな、なぜかいるんだよね、必ず。騒ぐわけでもないし、興味を示してるわけでもない。カメラがあると、カメラをずっと見ているっていう(笑)。

日本の女優さんたちと同じような感じだったかな。現場でどう表現したいかっていうのは、おまかせしてるし、信頼してるし。選ばれて来ているわけだから。あとは仕上がりが良ければ、それで良いと思う。というのも、僕は普段からあんまり考えないんだよね。心境の変化とか、この人はどういう人なんだとか。あんまり僕は気にしない。だからみんなと仲良くなれるんじゃないかな。
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