「最後の恋,初めての恋」 渡部篤郎 インタビュー
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すごくシンプルで美しいラブストーリーだと感じました。脚本を読まれた印象を教えてください。

渡部篤郎イメージ写真 印象といっても、単純に読み物として読むことってあまりないんだよね。脚本を読むときには、その仕事をするっていう気持ちで読むから、もっと具体的な読み方をする。今回の場合で言えば、全部日本語で書いてあっても、ここは北京語なんだとか、英語なんだとか。あるいは上海のイメージを思い描きながら、どういうところなんだろうって思ったりとか。それと同時に、自分がそこで演じてる映像みたいなものが浮かんだり、こういう色が良いんじゃないかなとか。作品を作るイメージで読む。だから逆に、脚本を読んでから出演を決めるということはなくて、脚本を読む前に、すでに信頼関係ができあがってるんだよね。誰々がこういうものを作りたいとか、こういうキャスティングでとか、こういうスタッフ構成でとか。そこがまず第一段階。キチっとしたビジョンや情熱が伝われば、それでOK。そこにノレないと次に進めないじゃない? 脚本を読むってことはもう出演をオッケーしているということ。読んだらすぐに電話して、ここはこうじゃないかとか、監督も交えて話し合って作っていくんだよ。

上海でのオールロケでしたが、現場で一番大変だったことは何ですか?

渡部篤郎イメージ写真 撮影自体のシステムが違うことが大変だったね。いろんなスタッフがいて、中国の方も大勢いるわけだけど、彼らは、普段はもっと時間をかけないやり方をしてたんじゃないかな。そういうのって、作る上でのモチベーションに影響するから、そういうのはちょっとストレスになったね。でもそれは僕らが持ってる価値観の上での話だから、場所が違えばそれはあわせなきゃいけない。僕らが正しいっていうわけでもないし。そこは話し合いをして解決していくわけなんだけど、それに気づくのに時間がかかったね。
 あと、どっかのロケ地がいきなり使えなくなったとか、そういうのはよくあったなあ。街で撮影する場合には、必ず警察のもとで行うっていうシステムも大変だった。道1本でも外れたりすると、もうトラブル。僕にはそういう感覚がないからね。あとはそうだなあ、とにかく人が多い。何やっても集まってくる。でも、何かに興味が集まってくるんじゃなくて、なんていうのかな、なぜかいるんだよね、必ず。騒ぐわけでもないし、興味を示してるわけでもない。カメラがあると、カメラをずっと見ているっていう(笑)。

シュー・ジンレイさんとドン・ジェさん、お二人との共演はいかがでしたか?

 日本の女優さんたちと同じような感じだったかな。現場でどう表現したいかっていうのは、おまかせしてるし、信頼してるし。選ばれて来ているわけだから。あとは仕上がりが良ければ、それで良いと思う。というのも、僕は普段からあんまり考えないんだよね。心境の変化とか、この人はどういう人なんだとか。あんまり僕は気にしない。だからみんなと仲良くなれるんじゃないかな。

一番好きなシーンはありますか?一番好きなシーンはありますか?

 特にないんだよね。そこを目指してやってないし、そういうことを思い返したりもしないし。本当に余計なことを考えないんだよ。インタビューでも必ず聞かれるじゃない? 「見せ所はどこですか?」とかさ。でも、いまだに考えたことない。十何年やってて、インタビューで聞かれるって分かってても、考えないね、やっぱり。全部好きだし、全部感じ取ってやってるから。ひとつのシーンといっても、リアルに考えたら、1日24時間、何カ月もあって、そこの断片的な部分なわけでしょ? だから絶対的に大事なシーンだと思うし。だから、その気持ちを大事にしながらやってるって感じかな。

上海という街の印象を教えてください。

 すごく面白い街だと思うよ。パノラマで見て、空港から都心に入ってくる風景とか。映画ではもったいないことに断片的に良いところだけだけど。僕は、結構歩いてたから。瓦礫みたいなところの横に近代的なビルが建ってたりとか。楽しかったね。

渡部篤郎イメージ写真

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