| 『マッハ!』では、村に伝わる大事な仏頭を悪者たちから取り返すべく闘ったトニー・ジャーが、今回は、家族同様の象親子のために単身、オーストラリアへ。ノーCG、ノースタントのムエタイアクションで世界中にその名を知らしめた彼であるが、相変わらず、礼儀正しくインタビュールームに入ってきた。
「サワディー、クラップ。アリガトゴザイマス。」
全員と握手を交わし、挨拶をする姿は、『マッハ!』での来日時同様、はにかんでいるようにもみえたが、インタビューが開始すると、堂々とした口調で受け答えをし、何か自信がみなぎっているようにも感じられた。
「前作でムエタイは世界的に認知を広げることができたし、タイの若者も伝統的なムエタイに関心を持ち始めたんです。それは誇らしいことで、映画の成功だといえますよね。」
今回も想像を絶するムエタイアクションを披露する。しかし、今回の敵はカポエイラやWWEのネイサン・ジョーンズ相手など異種格闘技戦。中でも、敵をバッタバッタとなぎ倒し、4階建てのビルに攻め込むシーンは圧巻。なんとそれは監督のこだわりで、タイ史上初の4分間1テイクという偉業を成し遂げた。
「このシーンのために1ヶ月も準備したんです。キャストももちろん、キャストを追いかけるカメラマンも体力が必要だったから、階段を一緒に駆け上がれる若いカメラマンに変更したり。結局、小さなアクシデントが重なったりして、全部で8回撮り直しました。」
そんなハードな撮影をものともしないトニーの普段のトレーニングとは?
「スポーツ選手と同様、毎日鍛錬します。ムエタイで重要なことは、強さ、柔軟さ、技、流れ、そして精神統一。危険なことも多いので、もちろん恐怖を感じたりもするけれど、そんな時僕は、線香をたき、瞑想して心を落ち着けるんです。」
過激なアクションに圧倒される映画だが、心を許した象との交流のシーンもトニーファンには見逃せないだろう。
「主人公カームと僕のキャラは似ているんだ。僕も小さい頃から家に象が何頭もいて、水浴びしたり一緒に遊んだりしてました。象と仲良くするコツは心得ているから、映画の中でも苦労しませんでした。」
象の話を優しい顔で語る彼であるが、アクションでタイ映画をメジャーに押し上げた功績は大きい。そして今後の目標とは、自分自身が映画を監督することだそうだ。『マッハ!』の続編も決定しているようだし、タイ映画とムエタイがますます元気になっていくことを期待しタイ!
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