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ジンに見るD.I.Y.魂
text by Kazuki Hoshino
アメリカのパンク・ムーブメントとともに生まれ、スケーター・カルチャーと交差し た「ジン」の文化。ストリートの情念が叩きつけられた輝けるヤレ紙の魅力を『DUNE』林文浩編集長に語ってもらった。
NYのギャラリー・alleged pressに集まったジン。
スケーターのマーク・ゴンザレスと映画監督のハーモニー・コリンによるジン『ADULTHOOD』(1995)は秀逸だ。ページをめくるたびに、詩情が溢れ出す。

まずはじめに、ズバリ「ジン」というカルチャーについて教えてください。

「『ジン』はいわゆる、ヤレ紙にコピーをしてホチキスで閉じた冊子のこと。パンクカルチャーともに生まれた『ファンジン』、いわゆる同人誌がその走りだよね。90年代頭にコピーチェーン店KINKO'Sが全米に展開するようになって、誰にでも安くモノクロコピーができるようになり、ジン・カルチャーが爆発的に広まって、スケーター・カルチャーとクロスオーバーした。今ではストリート・カルチャーのヒーローとなった、スケーターのマーク・ゴンザレスやエド・テンプルトン、あとグラフィティ・ライターのツイストことバリー・マッギー、映画監督のハーモニー・コリンたち。彼らがまだ無名のときに、ジンをつくってギャラリーやスケートショップで売っていた。俺が96年ぐらいにニューヨークのアレッジド・ギャラリーによく出入りしてた時にオーナーのアーロン・ローズがそいつらのジンをたくさん取り扱ってた。紙を選んでモノクロの写真をコラージュし文章を入れ5〜7ドルで店に置く。このジンのプロセスは、ひとことで言っちゃえばD.I.Y.(Do It Yourself)精神、パンクの根幹と同じだよ。コピー撮ってつくりゃ簡単に自己表現できるわけだし、自分の意見も出せる。初めてジンというカルチャーを知った時、日本人もこういうのやればいいのにと思った」。

実際当時の日本はどういう状況でしたか?

「ちょうど、写真集を簡単に出版できた時期で、若手の写真家が写真集をすぐに出せるような状況だった。俺のところにポートフォリオ持ってくるヤツは、口をそろえて写真集を出したいと言うわけよ。でも、写真集は作るのにはすごくお金がかかるし、このままじゃ、すぐに写真集出版ブームも下火になると思っていた。そこで、俺はジンは一番シンプルで効果的な表現の仕方だと思った。写真集は簡単に出せるものじゃないけど、ジンは誰にでも簡単につくれるし、買い手とのコミュニケーションの新しい手段になりうるんじゃないかと。印刷屋はいらないし、条件はみんな平等。知恵さえ絞れば面白いものはつくれるわけなんだよ」。

そこで3年前にタワーレコード渋谷店のタワーブックスで、ジンを一挙集めて販売する特集展覧会をディレクションされたんですね。

「東京で雑誌をつくるとどうしても商業主義に流されやすいけど、その対局として新しい表現のカタチができればとタワーで企画した。アーロンにニューヨークの作家のジンを送ってきてもらったり、自分の知ってるアーティスト何人かに声をかけてジンをつくってもらって展開したんだけど、日本人はコンビニのカラーコピーが身近だから、みんなカラーでつくりたがる。そうすると値段が高いからジンそのものが高くなっちゃうという予期せぬ出来事が起こっちゃった。企画に参加したのは永戸鉄也、ナカムラジョージ、アルト、鷹野依登久(たかのいとひさ)、グラフィティの子たち。写真家では中 乃波木(ナカノハギ)、井賀孝(イガタカシ)、桑嶋維(クワシマツナキ)。あとOBSCUREのアーティストたちはクォリティ高かったね」。

今現在、ジンという表現手段をとっているアーティストで注目すべき人はいますか?

「渋谷ユリは今でもコピーで写真集つくってるよね。彼女はすごく優秀だよ。彼女の作品はオン・サンデーズとかタワーブックスでも売ってる。要は、ジンをつくるという行為自体が、アンチ商業主義という意味を持ち合わせてるわけじゃん。スケーターにしてもパンクにしても新しいシステムをつくる時代の転機は常にD.I.Y.の精神だった。ブチ壊せっていう。やはりこういったピュアな行為を評価してあげないとね。インディのジンは不器用だしお金もないけど、そこには時代の勢いとオリジナルのエッセンスがある。D.I.Y.の精神は不況であればあるほど強い。東京もこういう本当の意味でのストリート・カルチャーが共存していける文化にしていきたいよね」。

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