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Jeff Millsが語る、テクノとインターネットの未来
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JeffMills
世界最高のテクノDJ、ジェフ・ミルズ。80年代はデトロイトでヒップホップDJ「ザ・ウィザード」として活躍。あまりの影響力の大きさに、デトロイト市内で「ザ・ウィザード」の名前を使ってDJすることを禁止された逸話を持つ。90年代になると、世界へ飛び出し、超絶テクニックで世界中のダンスフロアを熱狂させ、デトロイト・テクノを広めるのに大きく貢献した。自らも、テクノの歴史に何ページも加える「Waveform Transmission Vol.3」やDVD「Exhibitionist」など幾多の名作を、自ら設立したインディペンデント・レーベルAxis Recordsより発表している。テクノDJというと、暇をもてあました人間に向けられた夜6時の民放ニュースが言うように、ドラッグとセックスを連想させるイメージがあるかもしれない。しかし、ジェフ・ミルズは他のどんなDJよりもダンスフロアをとことん快楽の絶頂に導いていくけれど、彼自身からは退廃の臭いが一切しない。彼はロックスターでも、ラッパーでもない。あえて言うなら、ジェントルマンだ。普段はシャツにスラックスという出で立ちでターンテーブルに向かう。そこにプロフェッショナルとしてのプライドを感じずにはいられない。筆者は彼のレクチャーを何度か通訳したことがあるが、ジェフ・ミルズはとても知的で、高いプロ意識をもち、純粋なこころで、DJという職業と向き合っている。いったんDJブースを離れると、いつも奥さんと一緒。お酒もほとんど口にしない。
さらに、ジェフ・ミルズとそんじょそこらのDJの違い。それはジェフ・ミルズにはコンセプトがあるということ。ジェフ・ミルズの音楽には明確な目的があり、深い意味がある。ただ享楽に耽るためだけの音楽ではなく、時には哲学的な深みに達するほどに想像力を刺激する音楽。律動が煩悩を乖離させ、自由なイマジネーションの世界へと誘う。そして体は自然と踊りだす。
これがウィザードの魔力だ。
Time Sensitive
音楽とはコミュニケーションの手段。テクノとは、テクノロジーを使うことでより洗練された表現を可能にする手法だ。
ジェフ・ミルズが毎年10月にWombで行なう4週連続のレジデンシー・パーティ「Time Sensitive」でも彼はコンセプチュアルにアプローチしている。ここでジェフ・ミルズが伝えようとしていることは、何なのか?Time Sensitiveとは、「時に敏感であれ」という意味を込められてつけられた名前。これは、DJの真髄、DJは「時に敏感でなくてはならない職業」なのだと、ジェフ・ミルズは言う。
Time Sensitive'04の締めくくりとして、日本が誇るテクノ・アーティスト。ケンイシイとDVJを使用しDVDをミックスするという。すなわち聴覚のみならず視覚までもDJがコントロールする試みにチャレンジするのだ。
以前、ジェフ・ミルズとの対話の中で「エレクトロニック・ミュージックのさらなる可能性」についてディスカッションを交わしたことがある。そのときに、「嗅覚を使った表現はできないだろうか?」という突拍子もない質問をしてしまった。すると、ジェフ・ミルズは「もし、嗅覚を使ってダンス・ミュージックを聴いているときと同じ感覚を与えることができるのなら・・・」と、その可能性を否定することなく貪欲に「明日」を見つめていた。
今回のパーティ前、筆者の「なぜ今回のような試みにチャレンジするのか?」との問いかけに、あっさりと「誰もやっていないことだから」と答えてくれた。そしてジェフ・ミルズは言った、「テクノ・パーティの新しいカタチを創りだしたいんだ」と。
ジェフ・ミルズは今回のパートナー、ケンイシイを「常に新しい可能性を切り拓いていくアーティスト」と称し、「それはとても重要なことだ」と付け加えた。そして、ケンイシイはジェフ・ミルズを「先輩」と形容した。日本のテクノ黎明期を支えてきたケンイシイにとって、お手本のような存在だったのだという。この二人がともに誰も踏み込んだことのない領域へ向かうのもごく自然なことなのかもしれない。誰も踏み込んだことのないところへ、行くのが彼らの「習性」なのだから。
今回の試みを思いついた理由を訊いてみた。「DVJを使うことはDJに可能性を与えてくれた。DJがよりコンセプチュアルにできるようになると思う。実際にオーディエンスが見ている映像に音楽をつけるような感覚でプレイすることもできるし、一度に影響を与えることができる知覚が増えることによって、より強くメッセージを伝えることができる。」これは、いかにもジェフ・ミルズらしい一言だ。
そして、彼はここで意外な一言を付け加えた。「実はフロアの温度も調節するんだ。それによって、3つ目の知覚を刺激することが可能になった」と。
さらに、ミルズ夫人が一枚のノートを見せてくれた。そこには当日の照明への指示が分刻みのスケジュールでびっしりと書きつめられていた。
3:05 地球の映像を映すのでブルーの照明を
3:15 自然の映像を映すので赤の照明
3:25 ストロボだけ
・・・・
ジェフ・ミルズの徹底した完全主義には感服する。
視覚、聴覚、触覚の3つをDJがコントロールするパーティでの、ジェフ・ミルズのテーマは「Force Of Nature」、ケンイシイはそれに呼応するように「人工的なもの」をテーマに選んだ。
テクノを通じて、自然の力を表現するというのはアイロニーなのか?それとも、それが人間とでもいうのか?そんな思いが頭をめぐり、「テクノとは何なのか?」という普段なら恥ずかしくて聞けない言葉が、口をついて出てしまった。
ジェフ・ミルズは、筆者をまっすぐに見据えてこう答えてくれた。
「音楽とはコミュニケーションの手段。テクノとは、テクノロジーを使うことでより洗練された表現を可能にする手法だ。」
そういい残して、ジェフ・ミルズはDJブースへと赴いた。10時のオープンから、ジェフ・ミルズがプレイ。普段はかけないような、実験的な楽曲や現代音楽などをおりまぜていたのが印象的だった。音楽的にも常に新しいことをしようとする姿勢を感じた。
そういえば、ジェフ・ミルズ夫妻が関係者を集めて行われたプライベート・パーティで配られたAxisのフォーチュン・クッキーのおみくじに、こんなことが書いてあった。
“Tomorrow Is Only For The Adventurous.” (冒険心を持ったものにのみ明日がある)
(インタビュー・文/門井隆盛 撮影/田中純一)

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