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大黒摩季
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大黒摩季
Excite:それでは、最終的にどういった楽曲になったと感じていますか?

大黒:レモネードみたいな感じかな。大人が飲んでも子供が飲んでも甘酸っぱくって、青春の味がするっていうか・・・。そういう気がしたなぁ。本来でいえば、夏だ、海だ、山だ、恋だって話で、夢に向かってがんばるぞっていう境地にはないはず。で、働いてる人たちは、歌を聴いてる場合でもなくて、もくもくとやってる訳だから、ある意味、夏のスポ根というのは、なかなか響きにくいとは思う。でも、そこはあえて中途半端に折り合いを付けないで、彼女たちの気持ちを真っ直ぐキャッチして、真っ直ぐ出したので今思えば、すごく潔い曲になったとは思います。別に今、夢に向かってなくても、誰が聴いても、なんかすごく元気が出たりポジティブな気持ちになれたりすると思います。自分自身、この曲で真っ直ぐなものっていうのは普遍的なものなんだなあ〜って思って、再確認しました。また、今回、彼女たちのピュアな気持ちが分かって、それを表現して、いつしか自分もそんな気持ちになってましたね。作品的には久々に心底ピカピカとしていて、爽快なポジティブさが出た曲に仕上がったと思ってます。しかも、ストレートで伝わりやすい曲になったんじゃないかな。

Excite:そう言えば、この曲のPVの方も完成したんですよね。

大黒:はい。代表選手のOG方にも出演してもらいました。撮影は埼玉のスタジアムでやったんですけど、カンカン照りで非常に暑かったですよ〜。おかげさまで、真っ黒になってしまいました。
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Excite:そのPVの見どころは?

大黒:ホッケーのかっこ良さかな。1人1人のシュートシーンとか、トレーニングシーンとか・・・。もちろん、私も歌ってるんですけど、歌の合い間に女の子だけど、かっこいいシーンがいっぱい入っているから。これを観るとホッケーってこうやってやるのねって分かると思います。あと、ユニホームがかわいいんですよ、赤のミニスカートで。私も着たかったぁ〜。


Excite:それでは、シングルのカップリング曲「赤い花」についても聞かせてもらえますか?歌詞では古語を使ったりして美しい楽曲に仕上がってますね。

大黒:こっちも自信作ですよ!岐阜にいる選手たちのお父さん、お母さんとか、おじいちゃん、おばあちゃんとか、親戚の人とか、お友達とか、あと、監督の気持ちを思ったら、落ち着いたきれいな日本語を使いたくなったんです。岐阜は厳かで、でもあたたかい風が吹く場所で、それを口語で伝えるのは難しくて。落ち着いたきれいな日本語を使うと、それだけで厳かだし、優しいし、センシティブだし・・・。元々、源氏物語とか古文とかが好きだったんだけど、ちゃんと勉強してないと分からないから、古文の教授とやりとりをして、私が勝手に現代語と古語とを混ぜて、T摩季古語Uみたいなのを最近よく作ってるんですよ。で、教授に見せて、Tこれってあり?Uって相談して。
すると、昔の分かりにくい古語に対して、現代の言葉が入っている方が受け入れやすいから、ぜひ、どうぞじゃんじゃん使って下さいって言われました。特に祈りに近い気持ちの時って、現代語にはそういう繊細な言葉がないじゃない?昔の日本語って、熟語で風景の全形が見える。今回、カップリングはバラードだから、詞を長くしたくなくて、言葉をコンパクトにしていく時に、昔の言葉は本当に役に立ちました。


Excite:じゃあ、「赤い花」はどのようにして生まれたんですか?

大黒:あのね、五輪が終っちゃうと、もう1回、彼女たちはまるで嘘みたいにいつものバイト生活に戻るんですよ。そんなことを考えると、行く時は全国的に盛り上がって良いんだけど、帰り道はすごく切ないはずだなって。そういった時の、彼女たちの心を心配する気持ち、お母さんたちや監督さんたちの気持ちにいつしかなってきたんです。人は罪なく光の輝かしい方へと誰もがついてくるけれど、それも罪なく自分の暮らしに戻ってゆく、消えてっちゃうその寂しさや空虚感に傷ついても、自分のことを本当に思っている人の所に真っ直ぐ帰ってね、そこには愛があるからねって曲ができちゃいました。ホントはカップリングに別の曲を用意してたんだけど、ここまで来たら、送り出す曲「ASAHI〜」と、帰ってきてだっこしてあげる曲「赤い花」と両方パックで差し上げたいって。で、「赤い花」を五輪のアウトテーマソングによくあるストリングスを入れた壮大なバラードにするって案もあったけど、なんとなく、ぎゅ〜っとしてあげるのは私、1人の方がいいんじゃないかと思って。単なる製品じゃなくてプレゼントとして考えて、ピアノの演奏も全部、1人でやりました。だから、愛情いっぱいの楽曲ですよ。


Excite:正に今回のシングルは五輪への行き帰りソングにもなっているということですね。

大黒:はい。どちらもいろいろ考えて、本当に力作となったから、もうヘトヘト。なんか、選手に対して火打ち石でいってらっしゃいって言う、お母さん的な気持ちなんだよね(笑)。今は日本チームがゴールを決めると、今回のシングル曲がスタジアムで流れるので、ず〜っとTASAHI〜UTASAHI〜Uって鳴り響くことを祈ってます!

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