Interview with KOBUKURO
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コブクロ
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小渕 小渕: (笑)そうそう。で、何度も歌ったんだけど、楽譜も書けないから覚えられなくて。途中でバイクを停めてメモを書いて、ポケットにしまって会社に戻ってました。で、業務を終えて家に帰って、もう一度作り直すという日々でしたね。時々、黒田を呼んで歌って聴かせてたんですけど、最初に歌ったのは“桜の花びら散るたびに”というフレーズ。黒田もそのフレーズにシンパシーを感じてくれたので、そこからはどんどん曲が出来ましたね。
k路だ 黒田: 一晩でだいぶ出来たよね。
小渕 小渕: 「桜」はコブクロのためではなくて、黒田のために作った曲なんですよ。だから僕が歌っていないという、コブクロの中では珍しい曲です。
k路だ 黒田: いや、「YELL〜エール〜」とか、小渕が歌ってない曲は他にもいろいろあるぞ(笑)。
小渕 小渕: まあ、そうやけど(笑)。「YELL〜エール〜」はよくカラオケで歌ってくれって言われる曲だけど、俺が歌い始めると、みんな“違う”って顔をする。やっぱり黒田の声じゃないと違うんですよ。・・・・・・話を「桜」に戻すと、当時の僕は会社員で、音楽で生活していくなんてまったく考えたことがなかった。だから歌詞を見ても、当時の自分の欲のなさが出ていると思いますね。
excite Excite: それだけピュアな状態で生まれた曲なんですね。
小渕 小渕: この曲をどう伝えたいか、というような基本的なことさえ考えてませんでしたから。だからこの歌詞はどう生まれたのかという質問にも、ほとんど答えられない状態なんです(笑)。偶然、自分の中から出てきちゃった曲。それが正直な想いですね。
excite Excite: 真夏の8月に、桜についての曲が生まれたのも面白いですね。
小渕 小渕: 路上演奏では、季節感というのがすごく追い風になるんですよね。夏の前から夏の歌を歌うとすごく人が集まってくれたりする。だから冬の前から、気持ちが春に向かってたのかもしれないですね。
     
k路だ 黒田: 初めて聴いたときの印象はかなり薄れてますけれど一回目に歌った時のことははっきりと覚えてますね。堺東の銀座通り商店街のミスタードーナツ前で歌った時に、人がいつもよりもたくさん集まったんですよ。その時は僕一人だったんですけど、実はギターはほとんど弾けなかった(笑)。適当に弾いてたんですけど、小渕が徐々に近づいてきて「ちゃんとギターを弾いてくれよ」って。
小渕 小渕: さてはコイツ、ギターを弾けないのか、と。
k路だ 黒田: そこで初めて、コブクロの原型みたいなものが出来たんです(笑)。その時、二人でハモッて歌ったら、ものすごく反応が良かった。で、1〜2週間つかず離れずの関係があって、「桜」も好評やし、二人で組もうかって結成したんですよ。
excite Excite: それにしても、“桜の花びら散るたびに 届かぬ思いがまた一つ”という歌詞は切ないですよね。どんな想いが込められているんでしょうか?
小渕 小渕: やっぱり卒業式をイメージしてましたね。桜って、春以外の季節にはそれが桜だと分からないじゃないですか。夏場に見ると、これは桜なのかなって思うくらい目立たない。そうして自分を潜めていて、春に一瞬咲いて、また散っていくという桜の姿が“恋心”にも通じるのかなと思ったんです。後輩が先輩を何年も思い続けて、卒業式に打ち明けてもダメで、でも大人になってすれ違うこともあって…・・・というシーンを、何故か想像して書いてましたね。
k路だ 黒田: 最初は“名もない花には名前をつけましょう”という出だしのフレーズが印象的でした。この曲のテーマは、花が咲き誇ることではないんです。花が咲くまでの過程や、散ってしまう前後の切なさこそがテーマで、いろんな出来事に重ね合わせることのできる曲だと思いますね。今回、冬場にリリースするのも同じ理由です。僕らが桜に興味を持ったのは、春に咲くからというよりも、冬を越えて咲くから。桜にとっては冬の期間が大事で、だからこそ、僕らも冬の期間に出したかった。
excite Excite: なるほど。ところで、先ほど初期衝動を取り戻したいというお話でしたが、そう考えるようになったきっかけを教えてください。
小渕 小渕: 音楽を頭で捉えることに疑問を持つようになったんですね。頭で考える前の段階のものを、できるだけそのまま人に伝えたい。そうすると、自分の中のものが素直に出ると思うんです。それまで聴いてきた音楽、日々考えていること・・・・・・。音楽って、計算すると全然面白くなくなってしまうと思うんですよね。もちろん計算しないで生活するのは不可能ですけど、一年間のうちに5日間くらい音楽が生まれる瞬間があるのならば、それをしっかり届けていく作業が大切だと。
k路だ 黒田: 技術者的な部分は確かに必要なんです。でも、それがすべてじゃない。技術的な部分が卓越しているから良い曲を書けるかといえば、そうじゃないですから。音楽の面白いところですね。
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コブクロ