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ありがとうございました。
 

アルバム用の楽曲作りは、かなり早い時期から始めてたんでしょ。
 

前のアルバム『National P』を出して以降、ひたすらライブを演りつつ、その合間に時間ができたらプリプロに入って楽曲を作り…という
作業を続けてました。と言っても、2年前の時点では「次のアルバムは、こういう風にしていこう」という狙いは生まれてなかった
ですね。それが最初に見え始めたのが、ベスト盤『POLYSICS OR DIE!!!!』を出した頃から。実際このアルバムを出せたおかげで、
今まで歩み、作り続けてきたPOLYSICSの音楽性やスタイルを、いい形で一度括ることが出来たんですよ。だからこそ「次はもっと別
のステージ(レベル)へ上がっていくべきだし、これからは全然違うようなアプローチも演っていくべきだ」と思えるようにもなったんです。
 

同時に、ベスト盤『POLYSICS OR DIE!!!!』を出した '04年以降から、一気に海外でのライブ活動も増えましたよね。
 


海外でのツアー経験は、もの凄く大きかったですね。とくに去年、初めてイギリス・ツアーを演ったときなんか、ドラムのヤノが加入
したばかりで、「彼自身のグルーヴをバンドの音の中で育てなきゃ」との想いから、実践を通し、POLYSICS自体の音を固めて
ゆく必要性もあったし。まして、ツアーマネージャー以外はメンバーのみという環境を強いられる海外ツアーの場合、一人一人がしっかり
自立しながらの行動を求められてもいく。それくらいの精神力を持ってないと出来ない現状も、海外では実際に多いんですよ。
それこそライブハウスの環境だって、日本とは雲泥の差の場所も、海外へ行けばいろいろと出てくる。だけどそこで揉まれたことは、
バンド内へ大きな成長の糧を残しましたね。

ヤノさんは、そんなハードな環境を、最初から強いられてたんですね。

彼の場合、国内でもツアーを演った経験がなかったから、ツアー自体が
初めて。しかも、初海外(笑)。

初海外に、初ツアー…しかも、誰にも頼れる環境のない中での貧乏ツアー
ですからね。果たしてそれが良かったのかどうか(笑)。

寝てるときに、いきなり叫んだりもしてたからね。それくらい、見えない
プレッシャーはあったと思うよ。

みなさんだって、過酷な環境の中でツアーを続けていけば、精神的にもかなり 鍛えられたんじゃない?

“自分がこのバンドの中で何をしなきゃいけないのか”…日本だとスタッフさん
が身近にいることもあり、どうしても甘えてしまう環境があるんですけど。
先程ハヤシ君も言ってましたけど、海外で頼れるのはこのメンバー4人のみな
んです。ライブに関しても、とくにアメリカはリハーサルがなく、いきなり本番
ということもしょっちゅう。それまではリハーサルをしてないだけで、本番が不
安で不安でしょうがなかったのに。実際にぶっつけ本番な環境でライブを演り
続け、それでもお客さんが熱狂的に盛り上がっていくのを見てると、“気持ち
だけで通じていけるんだ”ということが解かり、それが自信にも繋がっていっ
てました。
 

みなさん、ある程度英語は話せるんですか?
 

4人揃ってやっと一人分。だから話しかけられても、それぞれが理解できた意味を集めて、ようやく会話が出来てくみたいな…。
 

そこまで一体化してかないと、喋れないんだよね、俺らは。
 

でもハヤシ君に限って言えば、酔っぱらうとポンポン言葉が飛び出してたよね。
 



やっぱ、喋りたいという気持ちが強いんでしょうね。お酒の力を借りると、ポンポン言葉が出てきますね。あとは、分らなけ
ればボディランゲージで。おかげで向こうでは、いつもビールを奢ってもらえてたから、自分が買った経験はほとんどなかったです(笑)。
 
そういう厳しい環境で演ってきた成果が、あの研ぎ澄まされたダイナミックな音た ちを生み出していけたわけですね。

そうですね。たとえ劣悪な環境の中でも、バンドとして本当に必要な要素さえ
しっかり出していければ、どんな環境の中でも大丈夫…というか。
どんどんいらない音を削ぎ落としてく作業を行なえたことにより、かなりシェイ
プアップされたスタイルへと変貌していきましたから。

だから最新アルバム『Now is the time!』は、あれだけ音数があるのに、決して ゴチャゴチャぶつかることなく、一つ一つの音が鮮明に際立って聴こえて来る 訳だ。

一つ一つの音は、ホント立ってますよね。ちょっと話が長くなるんですけど、いいですか?

どうぞ、どうぞ(笑)。

昨年、海外や日本でのツアーを経験して掴んだのが“もっと観てる人たちを楽しませよう”ということ。それまでのPOLYSICSは、「自分らは勝手に楽しむから、客席側も勝手に楽しんでよ」という意識でライヴを演ってたんだけど。海外でPOLYSICSという存在さえ、まったく知らない人達ばかりの前でライブを演り続けていく中にも関わらず、ホント何処の会場でも、バ〜ンと音を出した瞬間、ものすごく騒いでくれるんですよ。そのときに感じた、「俺達が演ってる音楽性は間違いじゃないぜ!」という自信。その自信を得てからは、「もっと観客達を楽しませたい」「もっともっと踊らせたい」「もっともっともっと喜ばせてやりたい」という、観て
 
る人たちをも巻き込む姿勢へとみんなの意識が変わっていったんです。その姿勢で挑んだ成果は、日本へ戻ってから演ったツアーでも、
お客さんの盛り上がりという形を通し、僕らへ伝わってくるものが如実にあった。その経験を境に、さっきも言った「観客達と一緒に楽しめる
楽曲を」というスタイルへ、僕らも次第に変わっていったんですよ。実際、それまでに作り終えてた楽曲もほとんどボツにしましたしね。
ツアーで得た経験を踏まえ、それを素にした楽曲ばかりを、次々と作り上げていった。その成果として生まれたのが“あらゆる楽器の音を
無節操に出して、音の隙間を埋め、迫力を出すのではなく。一個一個の音を太く作りながら、隙間の中でぶつからないよう音を整理して
ゆく”ということ。おかげで、各自の存在感がすごく映える楽曲作りを行なうことが出来るようになったんですよ。