 |
|
|
 |
 |
 |
 |
 |
|
|
 |
 |
 |
 |
その気持ちは解るけどね。手垢の付いた言葉しか無いならば、いっそ誰も触れたことのない新しい言葉を作ってしまおうって。 |
 |
 |
 |
多分、それもホントに上手い使い方をすれば、きっと響くような瞬間があると思うんですよね。でも、それに頼ってずっとやって行くのは、また問題だと思って。だから、自分の造語を有効に使うためにも、その場所を確定したいというか、言葉の位置付けだったり、根っ子の方を知りたくなってしまって…。そしたら歌詞が書けなくなってしまった(笑)。 |
 |
 |
 |
でも、そういう“言葉の森”に迷い込んでしまったのは、hozzyだけじゃなかったようで…。 |
 |
 |
 |
そうですね。僕も独り言じゃないところでやってみたかったっていうのがあったんですよね。あと、藍坊主っていうバンドで音になる時は、hozzyが歌うので、それが自分の言葉なのか何なのか、最終的にはhozzyから発せられるんだけど、「うーん、何なんだろう」っていう。だから、ちょこちょこ駅前で弾き語りのライヴを一人でやってみたり、ライヴハウスでも何回か一人で歌わせてもらったりとかして。あと、それと同時期に、今まであまり旅行も好きじゃなかったんですけど、旅行にも行くようにして。僕は日本語しか話せないから、海外ではどこに行ってもジェスチャーになってしまって不便なんですけど、そうやって言葉が通じなくなって改めて「言葉って必要だからあるんだ」って思ったり…。でも、海外で酔い止め薬が欲しくなって、言葉が通じないから、身振り手振りで色々やってみたりした時、店員さんが出して来たのが、紙とペンで。それで、飛行機の絵を描いて、人の絵を描いて、その口から何か出ちゃっているような絵を描いたら、初めて向こうもニコッと笑って、店の奥から飛行機とかバスの絵が描いてある酔い止めの薬持ってきてくれたんですよね。そのやり取りの中で、言葉の大切さが分かった反面、言葉が無いとこんなにもコミュニケーションが取れるものかっていうことにも気付いて…。その店員さんの笑顔であったりとか、身振り手振りだったりとか、ただ「酔い止め薬下さい」、「はい、これです」で終わっていた以上の親しみをそこに感じたんです。だから、言葉を使うようになって、確かに便利になった部分も沢山あるんだけど、その使い方が素っ気無かったり、普通に言葉を使うだけでは、何か違うんじゃないかって。 |
 |
|
 |
 |
 |
 |
言葉っていうのは本来、解り合うための道具であるはずなのに…。 |
 |
 |
 |
そうですね。だから、そこに気付けたのも良かったし、何かそういうふうに考える習慣が付いてしまって…。「言葉って何で生まれて来たんだろう」とか、「音楽って何で生まれて来たんだろう」とか、「音楽って何で商売になるんだろう」とか、「どうして日本ではこういう曲が売れてたりするんだろう」とか、「自分は何で生きてるんだろう」とか…。 |
 |
 |
 |
キリが無いね(笑)。 |
 |
 |
 |
(笑)。でも、そういう「何でだろう?」の森みたいな中に入って行って、今でも抜け出せない部分が山程あるんですけど、その大切さみたいなものは凄くあったなって思いますね。 |
 |
|
 |
 |
 |
 |
そうやって『ハナミドリ』以降、色々と広がって行った部分は、どうやって収束したんだろう? |
 |
 |
 |
でも、僕は『空を作りたくなかった』ぐらいで、hozzyの言いたいことの輪郭が、見えて来た気がしたんです。もちろん、何かを実体的に指し示している訳ではないんですけど、迂回的にというか、「それは違う」「それは違う」って色んなものを排除して行って、その結果くっきり形が現れて来るっていう。で、今回、『フォレストーン』の制作の中で、hozzyが作って来た曲とか歌詞とかを聴いているうちに、『ハローグッバイ』から『フォレストーン』まで、hozzyが言いたかったことっていうのは、全部同じというか「一つしかないんだな」っていうふうに思えたんですよね。 |
 |
|
 |
 |
 |
 |
ペース的には『空を作りたくなかった』以降、ちょっと時間が空いたけど、テーマ自体は『ハローグッバイ』の頃からブレていなかった? |
 |
 |
 |
そうですね。そう、(『ハローグッバイ』から)今回の『フォレストーン』まで、ジャケットに全部、木が写っているんですよ。ジャケットはいつも、僕らもデザイナーさんと関わって一緒に作って行くんですけど、別にこっちから森のことなんて言っていないのに、毎回毎回、木が出て来ていて…。だから、無意識の中にそういうのがあったのかなって思うし、全部の曲のテーマとして、下の方で貫いているのは、“存在”っていうキーワードであって…。それから、“フォレストーン”っていう言葉をポンッて出したのは(渡辺)拓郎だったんですけど…。 |
 |
 |
 |
たまたまです(笑)。 |
 |
|
 |
 |
 |
 |
(笑)。でも、そこでさらに恐ろしいのは、その“フォレストーン(forestone)”っていう言葉の中に、エスト(esto)っていうエスペラント語で“存在”っていう意味の言葉があったりして、その“フォレストーン(forestone)”が、“for”+“esto”+“tone”って3つにバラけられるんですよね。だから、そこにも“存在”と“音”や“色調”っていう意味にも取れる言葉が含まれていて…。しかも、それが拓郎の口からもポーンと出て来たっていう。 |
 |
 |
 |
一番そういうこと考えていない僕の口から出てきたっていう(笑)。 |
 |
 |
 |
そこの関連が、偶然なんでしょうけど、ちょっと恐ろしいなって。 |
 |
|
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
|
|
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |