トップ > インタビュー > くるり アルバム 『言葉にならない、笑顔を見せてくれよ』 インタビュー1


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くるり インタビュー
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エキサイト 『僕の住んでいた街』の取材時(2010年5月)には、もうこのアルバムは完成している、と話されていましたよね。
岸田
そうですね。1月中旬辺りから制作を開始して、3月頭にはもう出来上っていました。
エキサイト 風通しが良いというか、すっきりとシンプルで、オーソドックスだけど新しい作品だと感じました。
岸田
聴いたらそういう感じがしますよね。決して気軽に作ってたわけではないんですけど、あんまり余計なことはしなかったかもしれないです。それぞれの曲に対して「こういうもんが作りたい」というのが明確にあったし、ネガティブなもので何かを染めるようなことはしなかったんです。
エキサイト 「シャツを洗えば」(松任谷由実とのコラボ曲)を昨年12月の市川市文化会館でのライヴで初めて聴いた時に、くるりが生活に密着した場面をごくシンプルに歌う心地良さってあるなあ、と感じたんですね。その感触と共通する何かが、アルバム全体にあるように思います。
岸田
「シャツを洗えば」は、そういうヒントをもらった曲やと思うんですよね。でも、ユーミン(松任谷由実)の生活と俺らの生活とは、全然レベルが違うと思う(笑)。洗濯機も洗ってるものも違うはず。ユーミンとこはやっぱり、洗濯機は斜めドラムちゃうかなぁ? 分からへんけど(笑)。
佐藤
「シャツを洗えば」で、「くるり、こんなんも出来るんやな」ってことに気付けたんですよね。今まで全くなかったかと言われたらそうでもないとは思うんですけど、ここまで当たり前のことを題材にしたことはなかったと思うんですよ。それがあったからこそこのアルバムを作れたんやと思う。自分達の勝手なイメージで、そういうのは出来ひん、やらへんバンドやと思ってたとこも多かったんで。「温泉」みたいな曲とかでも、作ってる時はどうしても細かいことにフォーカスするから、「奥に何があって…」とか「行間を読んで…」とか考えながら作ってたんです。でも、出来上がって聴いてみたら、「あ、素直に<あっちちのち〜>って聴いといたらええんやな」って初めて思えて。「シャツを洗えば」という曲は、今回のアルバムがそういう作品になった、ほんま、すごく大きなきっかけになったと思ってます。
くるり
エキサイト くるりが既にそういうモードになり始めていたところに、タイミングよくコラボがあった、という感じだったんでしょうか?
岸田
今から考えたら、そうかもね。今まではもっと内面的で社会的な考え方とか、倫理的、人間的な考え方っていうんですかね? それを突き詰めた歌詞が多かったので、ちょっと息苦しくなったのかもしれない。この曲の題材は、もう、ほんとに当たり前のことじゃないですか? 当たり前の題材で当たり前の歌詞を書いても仕方ないんですけど、当たり前のことを題材にしても魔法がかかる瞬間があるんやなあ、という。そういう当たり前のことを、今回の作品では、徹底してやってるかもしれないですね。
エキサイト なるほど。2曲目「さよならアメリカ」の、<ろくでなしアメリカの>という歌い出しもインパクトがありますね。
岸田
歌ってたら自然に出て来たんですよね。時期が時期だけに、歌詞から色んなことを感じるとは思うんですけど、今日かて俺、マクド(マクドナルド)で食うたしな…(笑)。ただ、日本って“実体のない国”とかって言う人もいますけど、僕はそうは思わなくて。こういう話をすると胡散臭がられるけど、自分達も含めて、本来の“日本人としてのDNA”みたいなものが知ってることとは違うことをやらされたり、やったりしてて、それで無理が出てきてる人っていっぱいいると思うんですよ。でもそういうことはあまり社会問題として語られてないんですよね。そういう問題を、理屈見つけて意識したりするんじゃなくて、実はすごく身近なところにヒントがあるんじゃないか?という歌なんです。親や、おじいさん、おばあさん、先祖のカスタム(慣習)の中に、だったり。
くるり
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