トップ > インタビュー > 東京事変 アルバム『スポーツ』インタビュー2


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excite 特にハードルの高かった曲は?
伊澤 「乗り気」ですかね。曲のアレンジも自分のプレイも現場でどんどん変わっていったんですけど、そこに必要であろう新しいアプローチを取り入れてやれたと思います。
刄田 僕も、あくまで準備のつもりとして自分のプレイを全て譜面に起こしてから、レコーディングに臨みました。現場では僕にとってのコーチであるメンバー達のアドバイスが付与されて、全く違うものに変わっていったものがたくさんありました。
excite レコーディングの現場で劇的に変わることも多いんですね。
椎名 東京事変は元々スポーティーなバンドなんですよ。アレンジにしても演奏にしても、いつも“聴き終わらないうちに言い合う”みたいな速度だから、ちょっとボーッとしているともう全然分からないところに行っている。高い集中力を要するので、帰る頃には顔つきも変わっています(笑)。
excite 現場を拝見してみたいです(笑)。
椎名 この5人が集まると、そういう肉体的な部分がより強く前面に出てしまう気がしますね。今、演奏の話をしながら思い出したんですけど、今回、私がバンド全体に課していたルールがもう一つありました。それは、「やったことない」とか「やりたくない」とは言わせないこと(笑)。楽器も歌も頭や意思でコントロールせずに、体を通してみて、そういうふうに「鳴っちゃった」「声が出ちゃった」っていうところに到達したかった。その為には、とりあえず、どんなこともやってみるべき。あらゆる可能性を試してみることが大事かな、と。「誰かと比べて」とか、「普通はこうする」とかはどうでも良くて、ただ自分達の持っているものは何でも使いたかったし、今出来る限りのことは全部やるんだって思ってました。
excite 使ったことない筋肉も全部使う、今この瞬間、全力を出し切るという。
椎名 そうですね。絶対駄作にはしたくなかったから、全て使ってみよう、出しきってみようという感じでした。それが私達にとってのスポーツだったんだと思います。
excite 肉体的であることってピュアなことですよね。
椎名 そう思います。どうしても大人になると頭や自我で「やってやろう!」と思っちゃうじゃないですか。でも、そんな計算をせずに、いかに思い切って身を投げだせるか、体ごと飛びこめるかが大事だなという気がします。
excite 林檎さんはずっと以前からそこを大切にされていますよね?
椎名 ええ。そこはソロデビュー時から重要視していたと思います。歌のうまい人やうまく歌おうとする人はたくさんいるし、自分はうまく歌おうとしないでいようとか、そういうことは変らずに大切にしていましたけど、今回はそれ自体をテーマにしたわけですから、堂々とやれる。しかもそれをこの5人で出来て本当に良かったなと思います。『スポーツ』というアルバムはいずれ一番良い時に、元気な時に出したいと思っていましたしね。
excite 今作を通して、さらに、肉体や本能が研ぎ澄まされたんじゃないですか?
椎名 想像以上に体力を消耗しました。今はもうここが最高沸点かもしれないと思ったりしています。これ以上、肉体を酷使するのは無理かもしれないし、単純にこっちに行ききったから今度はこの反対のことをやりたくなるだろうなという予感もあります。ソロで『加爾基 精液 栗ノ花』を作った時はそういう想いがあった。あの作品は肉体的なものを抑制して作ったので、事変でもそれをやってみたいと思うような…そんな予感がします(笑)。
excite 新しいアルバムが完成したばかりですけど、もう次のことを考えていますか?
椎名 実際はまだまだツアーも含めて、この作品で肉体的な追及を続けなくてはいけないし、それに対して非常に辟易しているところです(笑)。
excite 皆さんにとって、それだけ大きな作品だったんですね。
椎名 そうですね。自分がすごくえぐられる気がしました(笑)。
伊澤 僕は今、達成感がありますよ。今までよりもずっと強くあります。
浮雲 これを作っちゃったから、今はまずこれをすごくカッコ良くライヴでやらなきゃなって。東京事変はライヴが大切だと思うので、形としてそのまま再現するわけじゃないけど、この魂的なもの、エネルギー的なものは、ちゃんとライヴで表現したいと思います。
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