エキサイト 2曲目「In the rain」は、忘れられない男性への慕情を綴った、初の女性目線の歌詞ですね。
遊助
女の子目線で作ってみようかなっていうのはずっと前から思っていたんです。だけど、男の子にも素敵な夢が持てるような曲にしたくて。
エキサイト 素敵な夢?
遊助
“元カノ、俺のこと特別に思ってるんだろうな”とか“アイツ、俺のことフッたけど、なんだかんだ言って俺のこと気になってんのかな”とか、男はそう思いたい動物だから(笑)。だから、女の子目線の曲だけど、男も“遊助わかってんな。そういえばアイツ、元気にしてるかな”って元カノを思い出すような曲にしたかったんです。現実的には、“あんたのことなんてもうとっくに忘れてるわよ”ってことだと思うんだけど(笑)。
エキサイト しっとりしたR&B調のナンバーで、ボーカルはいつもよりソフトめですね。途中に出てくるファルセットも歌詞にはらむ切なさをアップして伝えてくれる。
遊助
女の子目線だからといってやさしく歌いすぎちゃうと狙いすぎだし、いつも通り歌っちゃうのも違うなって。だから最初は声質のチャンネルを合わせるのが大変でした。あと、このキーはファルセットじゃなくてもイケたんだけど、でもそっちの方がセクシーに聞こえるかなって。ソフトなんだけど、女の子が歌っている風にはしないようにと思ったんですよ。
エキサイト 3曲目「花とあれ」は世界観の大きな歌ですね。
遊助
そうですね。人として自分自身を認めてあげられるような曲にしたいなと思って作ったんです。ありのままに生きるっていうことは難しいけど、その中でまず自分が自分を認めてあげないとっていう。
エキサイト どんなきっかけで書いた曲なんですか?
遊助
きっかけは三線を入れた曲がやりたかったっていう(笑)。三線をベースに壮大なテーマで、AメロとBメロはリアルなリリックでドラマを書いて、けっきょく言いたいことはこれですよっていうサビをループする曲が欲しかったんです。
エキサイト 歌詞は幼なじみの男女の友情ソングですが、遊助さんの人生観や死生観が伺える曲だなと思ったんです。
遊助
本当にそうですね。
エキサイト <誰かのために生きて 逝けば>って“逝”っていう漢字を使ってますしね。
遊助
そこは迷ったんですけど、でも、その方がいいやって。
エキサイト この曲でも最も伝えたいのはどんなことなんですか?
遊助
“生きていく”っていうのはすごいことだと思うんですけど、人は大きさや美しさに関係なく一人ひとりが花だと思っていて。教育テレビとかでよく観るような、雨が降って滴がポタッと地面に落ちて、そこから芽が出て花になっていく早回しの映像があるじゃないですか。あれを想像しながらこの曲は書いたんですよ。別にその花は咲こうと思って咲いているわけじゃないし、自分が花ということに気付いていないかもしれないけど、雨の日も風の日も生長を止めてない。しかも花って不思議なもので、話しかけると大きくなったり綺麗になったりする。そう考えると、俺の声がそういう花の肥料であったり、光であったり、温度でありたいなと思ってこの曲を作ったんです。で、みんなもそうやって誰かを笑顔にさせられるんだよって。
エキサイト 最後のアウトロのコーラスで歌っている<花に笑う君であれ>っていうフレーズが耳に留まりました。このフレーズは歌詞には出てきませんが、レコーディングでポロッと出たものなんですか?
遊助
最初、この曲のタイトルはそれだったんです。でも、それだと長いかもと思って短くしたんですよ。
エキサイト そうだったんですか。あの言葉、聴いていて心に入ってきたんですよね。どこか引っかかるものがあったというか。
遊助
え~~、もっと前に言ってよ~! もし先に言ってくれてたら、タイトルがそうなったのにぃ(笑)。
エキサイト 通常盤だけに収録されている「卒業生より」は、学校の合唱曲みたいなテイストのナンバーですね。これはどんな想いで書いたんですか?
遊助
卒業式で歌えるような曲を作ってみたいとずっと思っていて。卒業式の時に歌った曲ってけっこうあったけど、言葉が難しくてなんのこっちゃわからないまま歌っていた曲が多かったなと思って。
エキサイト 「仰げば尊し」とか?
遊助
はい。どういう意味なんだろ?みたいな。だから、ちゃんと今の言葉で、現実を伝えながら、大人が聞いても先生が聞いても泣けるような曲を生徒たちに歌ってほしいなと思って。それで<やがて僕達は あなたを忘れてく>から始めようと思ったんです。だって実際忘れていくから。
エキサイト そこが歌詞のポイントですよね。ドライというか、非常に現実的。
遊助
子どもたちに「あなたのことは忘れません」とか嘘を言ってほしくないと思って。そう思うことは大切だけど、実際忘れてくっていうことをちゃんと受けとめていくことが大人になることだと思うし、それを繰り返していくのが成長だと思うし、そのひとつの区切りが卒業だから。だから、ちゃんと本当のことを書こうと思ったんですよね。
エキサイト ところで、6月から全国ツアーが始まりますが、今回は公約通り、自分の年齢と同じ33公演になりましたね。
遊助
はい。前回のツアーを終えた時に、もう無理だよって言ってたんですけどね。楽しかったけど、苦しかったぁ。体力が限界で、本当に(笑)。
エキサイト じゃあ、体力作りをそろそろ始めていたり?
遊助
(小声で)してますけど…。
エキサイト 6月まで、まだ期間はありますからね!
遊助
はい! おっちゃん頑張りますよ!(笑)
エキサイト (笑)。30代だからまだまだ体力はあるでしょう? 
遊助
いや、もう30代中盤ですからね。それに最近わけわかんない時に骨がボキッとかいうし。「いてっ! なんだ?」みたいな(笑)。
エキサイト じゃあ、まずはストレッチから。
遊助
ですね。本当、ケアしないと。
エキサイト 最後にツアーを楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。
遊助
ライヴは空気感が毎回違うのが楽しみなんです。で、スタッフとのチームワークもそうだし、応援してくれる仲間とのキャッチボールもそうだし、たまたま来た人でもそれを垣間見れば絶対元気にする自信があって頑張っているので。自分で歌詞を書いているから曲もそうだし、MCもふざけたこと言ったり、下ネタ言ったりするけど、本当にライヴの俺が俺だと思っているから。ライヴは嘘偽りのない俺です、みたいな。そういう本当の俺を見に来てほしいですね。