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総力特集 Vol.4アンジェラ・アキ TOP
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総力特集の8つめのコンテンツは「アンジェラ・アキの源」。ここでは、リリース作品ではなく、アーティストしてのアンジェラ・アキに迫ってみよう。“シンガー”として“ソング・ライター”として、どのような考えを持っているのか?歌と曲作りについての彼女のスタイルも語ってくれた。そして、アーティストとしての“源”が何であるかも…。
(取材・文/田中隆信、撮影/鈴木教雄)
Excite: まずは、「アンジェラさんにとってのシンガーの理想像とは?」という質問からスタートしたいと思います。
アンジェラ: 私が好きな歌を歌う人、シンガーというのは、すごく幅が広いんです。小さい頃だと、永井真理子さんとか、リンドバーグの渡瀬麻紀ちゃんとか、プリンセス・プリンセスの奥居香さんとか。女の人の歌唱力という部分では、色んなジャンルのものが好きで。他にも、マライア・キャリーも素晴らしいと思えば、THE BLUE HEARTSの(甲本)ヒロトさんの声も“キュン”と来るし、色んな声が好きなんですよ。でも、シンガーという部分では、自分の声にずっと自信が無かったんです。冗談と思われるかもしれないんですけど、2〜3年前まで「私は歌が下手だ」って、すごく思っていたんですよ。「歌を歌っているくせになんなの?」って思われるかもしれないんですけどね。曲を書いたり、歌詞を書いたりするのは「個性的にやれているな」って思えるようになっても、歌だけは「もっと上手くなれたらなぁ」って、コンプレックスを抱えていました。
Excite: それはすごく意外でした。
アンジェラ: そうですよね。でも、本当なんです。色んなシンガーに対して憧れも抱きながら、コンプレックスも持っていたんです。 自分の歌は、上手いとか下手とかは別にしても、“個性”がないと思っていたんですよ。練習すれば上手くなるかもしれないけど、個性って変えられないじゃないですか。 歌声に個性がないというのと、「人間として自分の個性って、何やろう?」って悩んでいた時期がリンクしていたんですよ。 25歳を境にアメリカから日本に帰ってきて初めて、「私って、他の人とここが違うんやないかな」って人間性に気付くようになってきたのと同時に、 「私の声って、裏声とか、そういうところが個性かも」って、今度は“人間性”と“歌声の個性”に気付く時期もリンクしてきたんです。だから、ごく最近なんですよね。 自分の“声の個性”に気付き始めたのは。まだ「良い」とは思っていないけど、嫌いじゃなくなった(笑)。
Excite: 長く歌ってきているので、そんなコンプレックスを持っているとは全然知らなかったですよ。
アンジェラ: よく意外だと思われるんですけど、人間としての自信の無さだったり、足りないなって思う部分だったり、そういう部分と声ってすごくリンクしていたんだなと後で分かりました。
Excite: 人間性と歌声の成長はリンクしているものなんですね。アンジェラさん自身の成長と共に歌も成長している、と。
アンジェラ: はい。心の自信だったり、内側の自信だったり、そういうものとすごく密接な関係があるんだと思います。
Excite: よく考えれば当然のことかもしれないですけど、メンタル面の影響がやっぱり大きいんですよね。
アンジェラ: 全くその通りです。「私も歌手を目指しているんですけど、どうしたら歌が上手になれますか?」というメールやお便りを沢山いただくんですけど、上手くなる方法が教えられるんであれば、「私も自分に教えてあげたかったよ」って(笑)。だから、「自分の変わった部分というのが、案外、個性とリンクしているから強みに持っていくようにした方が良いよ」というぐらいしか、言えないんです。
Excite: コンプレックスを逆手に取って、それを“個性”にしてしまうのは、よく聞く話でもありますからね。 個性を自信に変えて自分の声が好きになれば、それがまた自信に繋がっていくから、相乗効果でもっと歌が良くなるかもしれないですし。
アンジェラ: そうですよね。私の声って、私のメッセージを伝える唯一の“ツール”だから、これが嫌いなら言っていることも通じないわけだから、それまでの何年間って「すごく矛盾していたんだな」って。
Excite: 歌詞のメッセージを届けるのは歌声ですから。
アンジェラ: そう。以前、キャロル・キングのインタビュー記事を読んだ時に、 「人に曲を提供してばかりで自分で歌うのが遅かったのは、自分の声が好きじゃなかったから」と書いていて。「でも、世間的には上手い歌声じゃないかもしれないけど、 自分の声が好きになったら自分のメッセージがもっとパワフルになった」というのを読んだ時に、「そういうふうになりたいな」って当時は思っていて。 その気持ちが、今になってもっと分かるようになったんです。
Excite: キャロル・キングの歌声も、マライアみたいに何オクターブも出るとか、透き通るようなクリア・ボイスとかではないけど、“個性”ですからね。
アンジェラ: そうなんですよね。私なんて、25歳くらいで気付いたのは遅いとは思うんですけどね。 10代中頃で「First Love」を歌っていた宇多田ヒカルさんにも頭が上がらない感じですけど(笑)。 でも彼女は15歳で、私は25歳だったかもしれないですけど、自分のメッセージを伝えるようになっただけでも、幸せだと思っているんです。
Excite: でも、速い遅いじゃなくて、そういったターニング・ポイントに気付けるかどうかというのが、大きいんじゃないかなと思うんですよ。
アンジェラ: そうですね。来年、30歳ですけど(笑)。女性は30歳からですよ。自分は、まだまだ輝いてないと思っていますし。
Excite: まさにそうですよ、これからです。自分の声が好きになったことで、歌うことが、今、楽しいんじゃないですか?
アンジェラ: そうなんですよ!どんなに疲れていても、歌うチャンスがあるのが嬉しいんですよ。 去年の秋、デビューした頃は全国津々浦々廻ったキャンペーンがあったんですけど、9月は3日しか家に帰れなかったぐらいで(笑)。 そんなキャンペーンの中で、インストア・ライヴをやったりするのがものすごく楽しかったんです。キャンペーン中に母親から電話で「大丈夫なん?死なへんのか?」って言われたりもしたけど、 「今、やっと実感出来ているの、楽しさを」って答えていたのを覚えています。だから、“楽しい”というのは私にとっての“キーワード”のひとつ。
Excite: 楽しくて始めた歌だから、楽しんでいかないとね。
アンジェラ: そう。やる意味がないですよね。ホントに、楽しくなくなったら歌うのを止めようと思っているの。 でも、デビューしてからまだ一年経っていないですけど、一日一日が濃厚で、すごく楽しいんですよ!(笑)
Excite: それだけ充実しているってことなんでしょうね。
アンジェラ: そうかもしれないですね。
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