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INTERVIEW
ニューアルバム『町を見下ろす丘』を全曲解説! 宮本浩次インタビュー
前作『風』より1年6ヶ月振りに、満を持して放たれた16thオリジナル・フル・アルバム『町を見下ろす丘』。収録曲全11曲について楽曲に込められたテーマ性、制作過程におけるエピソード等を、余すことなくお聞きました。
(インタビュー/文責:神谷弘一)
01 『地元のダンナ』
 先日見たストーンズのコンサートがさ、凄くカッコ良かったんですよ。その時その時のピークを目指してさ、本物のロック・コンサートっていうものを、僕はストーンズのロック・コンサートを見させてもらって。いやぁ、本当に拝みたいくらいミック・ジャガーもキース・リチャーズも素晴らしかったんですよ。もちろんローリング・ストーンズの新しいアルバムも素晴らしいんだけれども、でも今の彼らには『ジャンピン・ジャック・フラッシュ』や『サティスファクション』みたいな曲を作ることはもう出来ないんですよ。じゃあ当時、何であのコード進行で出来たか。つまり、若さってそういうもんでさ。そりゃ世界のローリング・ ストーンズと日本のエレファントカシマシを比較してるんでも何でもなくて、僕らだって、若いときはあった訳で、そうすると『ファイティングマン』っていう曲では、例えば本気で思っていたかも知れない。世界をひっくり返してやる――あの狭い部屋で、家族と住んでる十代の子供がね。
 この『地元のダンナ』 は、あの曲とは当たり前のように違うんです。“宮本、『珍奇男』『花男』やってくれ、『デーデ』みたいな破壊的な曲を作ってくれ”と言われても、同じ事は出来ないんですよ。『ファイティングマン』を今作れ、黒いバラとりはらい……と言われても出来ません。でも、39歳の僕には『地元のダンナ』が出来るんですよ。62歳の、それも常に最高のものを目指して来たローリング・ストーンズが、東京ドームで最高の音を鳴らしていました。『地元のダンナ』は、日本のロック・バンドの僕らが、自分たちのバンド・スタイルの激しい曲はどれだ?って言いながら作った、今の僕らの最高のバンド・スタイルのロック・ミュージックです。
02 『理想の朝』
 図書館に今でもたまに行くんですけど、何しろ子供の時って暇なんだよ、これ。夏休みになっちゃうと。そうすると、僕なんかは高校野球なんかが待ちどおしくて、見てたりとか、あと午前中はやっぱりあの小学校の教育テレビの番組なんかをよく見たりとか、地獄のように退屈なんですよ。その退屈の意味までは分かんないんだけどさ。学校に行ってると、とりあえず授業があってさ。みんなにも会えるし、そこで何かドラマがあるじゃない。時間によって、何か友達と喧嘩したりさ。でも一人で、夏休みのあの退屈さって、あの、それを克服したくてさ、みんな大人になれば克服できるっていうふうに思っていたかもしれないけどさ、ずーっと退屈なままなんだよね、人間なんてさ。あの、そんな事ないんだけど、何やったって退屈っちゃ退屈だから。そんなものでも、子供の時に図書館に行って、俺はもう承知してるよ、っていう歌です。
03 『甘き絶望』
 一生懸命生きているんだけどね、本当はみんな。でもしょうがねえっていうところもあって、はぁ……っていう歌ですよね。でも、毎日やっぱり一生懸命生きなきゃいけないって思ってさ、そうしたら折角音楽レコード出してるんだから、みんなに共有して欲しい、つまり売れたいなって思ったり。実は精一杯やってるんだけど、この一個の身体じゃ出来ることも出来ないこともあるし、しょうがねえなって部分もある。でももっと俺は……なんて思ったりさ。多分アルバムのテーマが、どうしようもないのは当たり前だぜってものでさ。『地元のダンナ』もそうだし、『理想の朝』もそうだし、この曲 『甘き絶望』もそうなんだけども、同じところから始まってたと思うんですね。
 僕は音楽って、誤解を恐れずにいうとやっぱり“伴奏”だと思うんですよ。哲学でもなければ、文学でもない。俺のやっていることは非常に理屈っぽい時もあるし、とても伴奏って言えないぐらい自分自身がへこんじゃってる時もあるんだけどさ。でも、質は色々あるけど、俺はやっぱり音楽は応援歌だって思うよ。みんなの潤滑油となって楽しく……俺の歌がそうなっているかどうかはわからないけど、でも目指したいですね。だから、優しい歌を作りたいな。
04 『すまねえ魂』
 この曲が、魂に直接“すまねえ”としゃべりかけちゃってる感じなのはさ、つまりダッセーよ、俺が悪いんだよ、と言ってるんです。それなのに、人のせいにしたりしてね、分かってんじゃねぇかお前っていうね。これからはお前の気持いいようにやっていこうと、そんな心境で作った歌ですね。
 でも、今だってまた正解がなかなかなくてね。例えば『風』っていうアルバム以降、生活パターンを変えて朝方にして、曲を作るっていう生活にしたんですね。その生活自体は良かったんだっていう風に思ったの。なぜならいっぱい曲が出来たんです、この『町を見下ろす丘』の時には。でもね、今もそれと同じ事やっているんですけども、なかなかその『町を見下ろす丘』の時の様に思うように曲が出来ない、つまり答えがないんですよね。だから結局探しちゃうんですけど、でも悪かったなって思ったんですよ、魂に。お前もういいよって、お前の魂が生きてんじゃねえか、お前の魂が毎日こうやって楽しかったり、悲しかったりしてるんじゃないかっていう風に思ったのね、もうお前のこと大事にしてやるよと。今はまたちょっと探しちゃってるんだけど、でも探すことはないなって思いますよ、本当は。これしかないんだもの、この身体しか。
05 『シグナル』
 曲って、不思議なもんだよね。世界中みんな似たようなコードを使って曲作ってるけど、ちょっとした気分の持っていき方とか組み合わせで全然違う風に聞こえる。これは僕の好きなコード進行を割とタイトに形にして、偶然出来た曲で、すごく力が抜けてるっていうか、無理がない。そんな難しいコード使っている曲じゃないんだけど、でも好きなコードで。だから楽しく盛り上がって歌える歌なんで、サビとかあの感じが盛り上がるんだよね。
 この曲、僕は好きだから、盛り上がって来るところにぐぅーっと入り込めるんだよね、サビに気持ちが。そこでなんとかうまくサビに繋げられるように、タイトルの後に出来た曲ですね。アルバムのタイトルの後に詞をつくって、だから俯瞰してるんだよね、アルバムのひとつの全体の説明となってる曲というか。アルバムを説明する映像の部分を割と意識的に やった曲かもしれないですね。代表曲っていうか、わかりやすい映像的な曲だと思います。
06 『今をかきならせ』
 これはアルバムの最後に出来た歌詞でして、ミックス・ダウンがもう始まっていて、その合間に最後の最後に歌った歌で、それで普通に"この世は夢か?"って。すごいネガティブなんだけど、でもそうなんだよっていうところです。いわば逆手にとってね。そんなもの当たり前だろうって。なんだよ、行けーって、そういう歌です。ネガティブなのは当たり前だろうって、違うかよって。
 演奏面では、僕のギターを2本重ねてるんです。で、同じリフを2個左右で出していて。もちろんソロは石くんが一生懸命に考えて弾いてるんだけども、ライブでどういう兼ね合いでやっていくかはまた考えようと。でも基本的に、ライブでは僕は歌に専念した方がカッコいいと思うから、石くんが全部やっていくんだと思いますね。最近、ステージでギターを持たなくなりましたからね、だって、大変なんだよね、単純に両方いっぺんに動いちゃうんで、やっぱり一個に絞らないと。せっかく、石くんという良いギタリストがいますから、もう明快に分けてやっていった方がいいですね、ステージは。
『シグナル』を語るインタビューダイジェスト!!
MOVIE
『シグナル』
1M HIGH 1M HIGH
『今をかきならせ』
1M HIGH 1M HIGH
RELEASE
『町を見下ろす丘』
(TOCT-25987)
01 地元のダンナ
02 理想の朝
03 甘き絶望
04 すまねえ魂
05 シグナル
06 今をかきならせ
07 人生の午後に
08 雨の日に...
09 流れ星のやうな人生
10 I Don't Know たゆまずに
11 なぜだか、俺は祷ってゐた。
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