Excite: 今年3月に高校を卒業してから、約半年が経ちましたね。
ミリヤ: 結構経ったので、たいぶ忘れちゃっていますね、高校の頃の生活は。やっぱり、今と学生の頃とでは全然違う。ホントに仕事のことだけを考えればいいとい う状況で。学生の頃はどこかで学校のことを考えていたんですけど、それが一切なくなったから、すごく仕事に集中できています。「今は仕事一筋で頑張って います!」みたいな感じになっているので、制作の面では甘えがなくなったかなって。
Excite: 学生時代とは違い、自由な時間が増えて、何か新たに始めたことはありますか?
ミリヤ: 洋服を…、自分のブランドを来年、2008年の春夏から本格的に始動さられることになりました。それも学校を卒業したからできるようになったことで。 デザインも自分で制作していて、デザイナー/ミリヤとして稼動する日が必要となってくるので、音楽を全くしない日もありますよ。
Excite: 今後はシンガーとデザイナーという2つの顔を持つということですね。それにしても精力的ですね。次々に音源をリリースして。5月、6月には2ヵ月連続でシ ングル「My Girl feat.COLOR」(※フジ系ドラマ「花嫁とパパ」エンディングテーマ)「Love is...」(※TBS系アニメ「地球へ…」エンディングテーマ)を発表、7月にはZ EEBRAさんの楽曲「My People feat.加藤ミリヤ」でコラボ、そして、9月に発売された『セリーヌ・ディオン・トリビュート』にも参加したり…。
ミリヤ: 自分の中で勢いが欲しかったし。“止まってない”というイメージが欲しくて。だから、今も止まらずに定期的に作品を出すようにしています。 それは意図的な感じなので、勢力に見えているってことは良かったです。
Excite: しかも挑戦的な楽曲ばかり。初共演のCOLORとは絶妙なヴォーカリゼーションを披露していたし、クラシック音楽をモチーフにしたバラード「Love is...」にも チャレンジして。
ミリヤ: 挑戦的なことっていうのは意識していますね。だから、今回発売のシングル「LALALA feat.若旦那(湘南乃風)/FUTURECHECKA」も私の中では挑戦です。 あんまりジャンルにとらわれたくないというのもあって。一通りやっていると、シングルも今回で11枚目で、なんか、もっと新しい自分を見てみたいような気持 ちになっています。変化していかないと自分もつまんないし、聴く人もいろんなものを聴いてみたいんじゃないかなと思うので。だから、“変化しないものと変化 していくもの”を自分の中で使い分けてやっている感じですね。
Excite: なるほど。今回のニュー・シングルは強力なバックアップを得た渾身曲となっていますね。まず、1曲目「LALALA」では、湘南乃風の若旦那さん とコラボしていますが、一緒にやることになった経緯は?
ミリヤ: 実は、若旦那さんは私の高校の先輩なんですよ。以前、ライヴで一緒になった時に若旦那さんから「お前、俺の後輩なんだよ」って教えてもらって。 若旦那さんは自分の後輩が同じ世界で音楽をやっているってことがすごく嬉しかったみたいで。それでよく「上手くいっているか?」とか「こんな感じにやったら いいんじゃない?」とか、いろんなアドバイスをもらっていたんです。で、若旦那さんが「いつか一緒に曲をやりたい」って言ってくれていて。
Excite: それが今回、実現したんですね。
ミリヤ: はい。ここ最近、映画やドラマなど、タイアップが続いていて、そのために自分が曲を書き下ろしていたんですけど。最初に「こんな楽曲が欲しいです」という要望をいただいて、それに沿って自分でやりたいように作っていくような作業をしていたんです。今回はタイアップがあっての楽曲作りではなく、ホントに真っ白な所から曲を作ったので。で、新しいプロデューサーにやってもらいたいという所から始まって。それだったら若旦那さんとやったら面白いんじゃないかってことになってお願いしました。そしたら、せっかくやるんだったら、フィーチャリングだけじゃなくプロデュースもやらせて欲しいという返事が来て。で、若旦那さんの提案でトラックメーカーはMINMIさんに頼むことになったんです。暖かい雰囲気の中で曲作りをしたら、すごくいい曲ができるんじゃないかって思いましたね。
Excite: 3人で曲を制作する際に話し合ったこととは?
ミリヤ: お互いのことが分からなかったので、すごくいっぱい話し合いましたね。で、「私はこんな音楽が好き」とか、「今回はこんな感じのトラックにしたい」とか言っ て、理解してもらいました。テーマ設定に関しては結構、時間がかかりましたね。お互いの共通点というと、メッセージ性がある所だと思っていて。 強いメッセージを発信しているものを作りたいというのがありました。それぞれ恋愛の曲を作ってきたけど、それよりももっと深い、精神的にも繋がっている愛 情を歌った曲にしたらどうかってことになりました。「お互いにとって深い愛情で繋がっている存在ってある?」って話になって、私は犬を飼っているんですけど、 「犬が大切な存在です」と答えたんです。そしたら、二人もちょうど犬を飼い始めたばかりで、生活の中で犬が一番大切と。「それって共通点じゃないですか 」ってことで、じゃあ、たとえば犬のことを思うような設定で深い愛情を歌った曲を作ったら面白いのではと制作がスタートしました。
Excite: 飼い主と犬の立場で描かれた世界なんですね。でも、いろんな捉え方ができる歌詞に。
ミリヤ: 私は飼い主で、若旦那さんは犬の立場でリリックを書いています(笑)。でも、彼女とか奥さんとかを家で遅くまで待たせている彼氏とか若旦那さんとか、色々な立場でこの曲は聴けると思います。また、子供を待たせちゃっているシングルマザーとかも。みんなが持っている「大事な存在」をそれぞれ思い浮かべて欲しいなと思って作りました。だから、ホントにいろんな人に「分かる!」って言ってもらえるような曲になったかな。あと、パッと聴いて狙いでもあるんですけど、私が(歌っている所は)男っぽくて、あの若旦那さんが女らしいという所が、「何これ?」みたいなフックにもなるなと思いました。
Excite: このような詞のテーマができてから曲作りに入ったという感じ?
ミリヤ: はい。最初にテーマを決めて、それと同時にトラックを作ってもらっていて。それぞれ自分のパートの詞とメロを作っていきました。だから、お互いに一緒に メロを作るという作業はしてないんですけど、スタジオはもちろん一緒に入って、完成させていったという感じですね。
Excite: 2人それぞれが作ったメロが、バシッとハマっていますね。
ミリヤ: 私は家で作りつつも、現場(スタジオ)で変えた部分もあります。そこは若旦那さんと話し合って。ホント、理想的なコラボレーションでしたね。ただラップを 入れてもらうだけじゃなく、掛け合いの部分を作ったり、2人で一緒に違うメロを歌う所があったりして。
Excite: MINMIさんの手がけたトラックについてはどのように感じましたか?
ミリヤ: MINMIさんたちはレゲエで、私はR&B/HIP HOPっていう、いわゆる世間が思っているジャンルというのがあると思うんですけど、「そういうのって、もういい よね」っていう話からジャンルレスに…。ソウルを感じる曲でもあるんですけど、ジャンルがないトラックっていうのを話し合って決めていました。だから、どこ のジャンルにも属さない、みんなにいいって言ってもらえるようなトラックが出来上がったと思う。最初に“MINMIさんのトラック”という情報だけ聞くと、「レゲ エが来るのかな」って思う人がほとんどだと思うんですけど、そうじゃないから、そこでも意外性があるものができたと思います。MINMIさんの作るトラックは 温かみがあって、そして、インパクトもあるし。しかも、場面展開もいろいろあって、変わっていく所が面白いし、ホントに素晴らしいトラックメイカーだと思い ます。
Excite: 歌詞、サウンドと共に聴きどころ満載ですね。続いて、2曲目「FUTURECHECKA feat.SIMON,COMA-CHI & TARO SOUL」はガツンとくるフロア・チューンが登場!
ミリヤ: これはデビュー当時からいつかやろうと思っていたことの1つで、それがやっと実現できました。
Excite: ZEEBRA & DJ KEN-BOの名曲「PARTEECHECKA」のアンサーソングとして作ったとか。
ミリヤ: はい。私の中ではデビュー曲「夜空」みたいな感じを作りたくて。いわゆる現場の人たちが喜ぶような、「ミリヤはまたこんなのをやったんだ」って感じてもらえるような曲が欲しいなと。で、先程も言った"変わらないものと変わっていくもの"の"変わらないもの"っていうのが必要だと思ったんです。やっぱり、「ミリヤは現場感を忘れてない」と思ってもらいたいという気持ちもあって。それでZEEBRAさんにトラックの許可をもらいました。そしたら、ミュージック・ビデオではZEEBRAさんも出てくれたんですよ。今回、せっかくやるんだったら、「PARTEECHECKA」の後に「Dancehall Checker」(※1999年にリリースされた「PATEECHECKA」のVIPバージョン)が来て、その後に「FUTURECHECKA」が来るような感じにしたくて。「Danceall Checker」では多くのラッパーが参加していたので、「FUTURECHECKA」でも多くのラッパーに参加してもらいたいなと。で、今のこの時期に新しいラッパーが出てきたってことを周りのみんなが噂していたり、雑誌とかでも特集が組まれたりしていて。その次世代って言われているラッパー、SIMONくんとCOMA-CHIちゃん とTARO SOULくんに声を掛けたんです。
Excite: そんなフレッシュなラッパーたちの参加もあって、勢いに満ち溢れた熱いヴァイヴを感じました。
ミリヤ: 私も上の世代の人たちやリスナーの人たちに向けて、「私たちが未来を狙っているわよ!」みたいな想いを込めて作りました。フックの部分は私が書いて、 みんなは自己紹介的なラップをしてくれています。それぞれのキャラクターがすごく出ています。
Excite: 今後のクラブシーンでは欠かさせないアイテムになりそうですね。そして、3曲目には大人っぽさを感じさせるミディアム曲「honey」が。
ミリヤ: 毎回、シングルの3曲目は自分のお遊びタイム。私がその時にやりたいことをやるというセクションになっています。今回って、ネガティブな要素がないんで すよね、「LALALA feat.若旦那(湘南乃風)」も「FUTURECHECKA feat. SIMON, COMA-CHI & TARO SOUL」も。だから、最後の3曲目もポジティブなものをと思った時に、 ラブソングがいいかなと思って作りました。これは私の大好きなR&Bの曲になっています。
Excite: 素直な気持ちがダイレクトに伝わってくるラブソングに仕上がりましたね。
ミリヤ: 「LALALA feat.若旦那(湘南乃風)」でいっぱいトリックを入れたから、3曲目は対照的にストレートにやろうと。メロは歌詞がすっと入ってくるものにしようと思いました。
Excite: それにしても、様々なテイストが楽しめる3曲が揃いましたね。
ミリヤ: 今回のシングルはホントに楽しかったので、また自分がひらめいた所からいろんな楽曲を作っていって、そして、「今度はこんなのをやったの!?」って、み んなを驚かせていきたいですね。