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PICK UP!/加藤ミリヤ “東京”という星空で輝く一等星を目指して
加藤ミリヤ
Excite:ニューアルバム『TOKYO STAR』の制作はいかがでしたか?
ミリヤ:大変でした。今までで一番辛かったです。アルバム制作中に『19 Memories』の制作もあって、「19 Memoreis」にこだわるあまり、予想以上に時間が掛かってしまったことでアルバムの制作期間がすごく短くなってしまって。シングルを作りながら、アルバムも作るというのは、意外と大変な作業で・・・。“作る”というのは仕事の中でも一番辛い時間なんです。常に喉のケアが気になっている状態でストレスもあるし、その上、レコーディング前は色々と気になって眠れないんですけど、6時間寝ないと良い調子にはならないので、頑張って眠るようにしたり…。スケジュールがタイトだったので、短期集中で、今までになく大変でした。
Excite:10代最後のアルバムは怒涛のスケジュールの中でパッケージした作品になったわけですね。
ミリヤ:そうですね。“10代最後”ということを、自分の中で意識としてしっかり持っておこうと思ったんです。10代が終わるということは、私の中ですごく大きいことで…。曲を書き始めたのも、デビューしたのも、今の加藤ミリヤというものを確立したのも10代なので、その10代が終わるというのは、自分の中で“一段落が付く”、“一区切りを付ける”という意味のアルバムでもあったんです。だから今、自分が思っていることや出せるものは、取りあえず全部出そうと決めていました。それと、「変わるものと変わらないもの」というテーマも付けたんです。今回は、私自身も「新しい自分を見たい」と思ったので、そういう意味でも挑戦した曲が「変わるもの」。でも一方で、これまで私を応援してくれている人が待っていてくれている“加藤ミリヤらしさ”みたいなものがブレないように。だから、今までの私らしいものを「変わらないもの」として半々で出せるように作っていきました。
Excite:それで、今回は新鮮な加藤ミリヤを感じさせる、これまでとは一風変わったテイストの楽曲もふんだんに収録されていたんですね。
ミリヤ:そうですね。それは意識していたので。「こうしたい」というアイディアはどんどん出していきました。どんなジャンル、どんなことをやっても加藤ミリヤらしさは絶対に出せる自信があって。ちょうどロックっぽいものや、クラブ・ミュージック、エレクトロ・ミュージックっぽい感じもやってみたかったので、そういうアイディアを出しました。
Excite:初めて手にするタイプのトラックにリリックを付けるとなると、これまでとは違う言葉が乗ったり、ニュアンスが出たりすることはあったんでしょうか?
ミリヤ:サウンドがいつもと違うだけで、加藤ミリヤの詞世界だと自分では思っています。ただ、トラックによって作曲の仕方は多少変わってきました。例えば「Just Wanna Have Fun」は、言葉を詰めて“タカタカタカ”と歌っていく曲になりましたし。曲によって様々ですが、どれも自然に「こうしたい」と思わせてもらえるトラックでしたね。
加藤ミリヤ
Excite:そんなニューアルバムは収録されている15曲を並べて歌詞も読んでいくと、それこそ“変わらない加藤ミリヤ”というか、軸のブレない“伝えたいもの”が刻まれた感がありますよね。“私は私”。“もっと自分を信じよう”“自分を愛そう”という強いメッセージを感じます。
ミリヤ:そうですね。でも最近、そこにこだわり過ぎているのかもしれないと思っていて。ここまで“私”というものを意識しなくても、みんな自然体に“私”として生きているのかなと思う時もあるんですよね。でも今回、アルバムが完成して自分で聴いてみて、“私は私=あなたはあなた”というメッセージのアルバムだなと、結果としてすごく感じたんです。それは無意識にアルバムに入ったことで、自分では、ここまで“私は私”と思っているとは感じていませんでした。だから自分でも見えない部分でそこを考えていたんだということに気が付きました。
Excite:それこそが10代最後のメッセージですしね。だから余計に強く出たのかも。
ミリヤ:個人的には節目だし、改めて“私”というのをもう一度考えた機会だったので、自然とそういうアルバムになったのかなとも思いますね。自分自身を見詰め直したというか、本当に今回は自分と向き合った感じがします。自分と向き合うのが一番辛かったんですよね。悩んでいた時に書いた曲もあるし、「加藤ミリヤって何だろう?」ということもすごく考えて曲を作っていたので。でもだからこそ「私はこうあるべきなんだ」ということが見えてくる、加藤ミリヤというのが何者か解ってきたのが今回の収穫だと思います。
Excite:そのアルバムに『TOKYO STAR』というタイトルを付けたのは、どのようなきっかけがあったんでしょうか?
ミリヤ:今回は、先にアルバムのタイトルを決めて、アルバムのリード曲になる曲(15曲目)にも「Tokyo Star」というタイトルを用いた、という流れです。私の中でアルバムタイトルは、“誰ともカブらなくて、一度聴いたら忘れないすごくパンチのあるもの”ということを気にしていて。ファーストアルバムが『Rose』で花の名前、セカンドアルバムが『Diamond Princess』で宝石の名前、だから今回も自分を何かに例えたいと思っていた時に「STARが良いな」って閃いたんです。“STAR”は、ハリウッドスターとかロックスターとか、表に出る人のことを言う場合もあるし、その輝きで人を照らすところが「音楽」と通ずると思います。それと幼い頃から、母が亡くなった父を星に例えることが多くて、それも思い出して。星は自分にとって意味があるんじゃないかと、それを“○○STAR”にしたら面白いと思った時に、地名にしたら良いかも…と思い付いて。それでTOKYOを加えました。私も夢を追って上京して東京に住んでいるし、この街が好きなんですよ。“東京という街に出てきて、一人で頑張っている自分自身”という意味で『TOKYO STAR』にしました。
Excite:東京という星空の中で一等星になろうと頑張っている星=加藤ミリヤ。
ミリヤ:そうですね。特に15曲目「Tokyo Star」の歌詞は、東京でスターになりたいという自分の理想も織り交ぜながら作った曲ですね。
Excite:そのお話を聞くと、今回のアルバムの中で“自分は自分”というメッセージが強いことにもうなずけます。だって東京という街は、それこそしっかりと自分を持っていなければどんどん流されてしまう街だと思うので。
ミリヤ:確かに。そうですよね。自分を持つことは簡単ですけど、すごく難しいことだとも思うんですよね。デビューして3枚目のアルバムにしてようやく“加藤ミリヤ”というものが自分で解ってきたくらいなので。自分を見付けること、確固とした自分を持つことは本当に難しいことだと思います。
Excite:では10代の加藤ミリヤを刻み付けたこのアルバムの先。6月で20歳になる加藤ミリヤさんは、これからやってくる“大人”という時代をどんな時間にしていきたいですか?
ミリヤ:やっぱり自然体が良いですね。その時その時に、自分が一番心地良いように生活をしていきたいと思っているし、逆に20代になって自分がどういうことを言いたくなるのかはまだ謎なので、20歳になった瞬間に考えたいと思っています。でもそれまでは今のうちに「10代です」って沢山言っておこうと思っています(笑)。ちょうど『TOKYO STAR』のツアー中に20歳になるので、そういう意味でもツアーが楽しみですね。10代と20代の狭間にいる加藤ミリヤがどんなステージをするのか自分でも楽しみです。アルバムの曲もたっぷりツアーでやるので、是非遊びに来てもらいたいです。
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