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中 川: | イメージトレーニングとかではないんですけど、ブースに入って、例えばコンサートで歌っているところを妄想した曲もあったんですけど、そういう時はお客さんの顔もなんとなく見えてきたりしましたね。「pretty please chocolate on top」という曲では、完全に「こんなアニメソングがある」ということを考えたんです。「これはアニメのオープニングなんだ!!」みたいな気持ちになって。この曲は自分自身が“ツンデレ”ではないから、「“ツンデレ”になれる歌を歌ってみたい」って言って実現した曲なんです。ピンクの髪の魔法少女で、16歳で…って、それくらいのことまで妄想していましたね。コンサートでは魔法のステッキを使いたいっていう前提で曲を作ってもらったので、コンサートで歌うのも楽しみなんです。 |
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Excite: | イメージ作りから出来た曲だったんですね。では歌詞を書くというのはいかがでしたか?初めての経験だと思うのですが。 |
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中 川: | これも「私にできるのかな?」って思いましたね。でもいざやってみると、これも自分の人生の“Big Bang!”になりましたね。やっぱり人生の“Big Bang!”だったのが去年の秋のコンサートだったんです。あのコンサートをきっかけに新しく知ったことや考えるようになったことがとても多かったんです。10代の時はずっとネガティヴで居続けたんですが、それは時間がもったいないし、嫌だから消したくて色んなことを貪欲にやりたいと思っていたんです。だけど、そうじゃなくて過去の一秒でも違っていたら今の感覚とは全く違うんだと思ったら、そういうことも必要だったんだって過去も受け入れられる気持ちになれたんです。それはやっぱりコンサートで2000人もの人が集まってくれて、その人たちがたった1回の公演を一瞬ごとに作ってくれたからで。2000人の中の一人でも過去に違うことをしていたら今とは違う人になっていたんだって思ったら不思議だなぁと思って。それって宇宙みたいだなぁって思ったこと。そしてそのコンサートの時の客席のピンクのサイリウムが本当に綺麗だったので、その時のことを書くしかないって思って「starry pink」の歌詞は書けました。 |
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Excite: | ブログがあまりにも有名な中川さんですが、今まで歌詞ではないにしろ、感じたことや日々のことをポエム的に書くことはあったんですか? |
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中 川: | 全くなかったですね。「作詞は私にできるのか?」って思っていましたし。でもやってみたら面白かったんですよね。音が制限されているところに言葉を探して入れていくのは難しいんですけど「これかな」って思って入れてみたりすることは楽しかったので、またやってみたいという気持ちでいっぱいですね。“ど”ファンタジーの歌とか、やってみたいですね。まず「ムリ」って思うんじゃなくて、やってみれば変わるっていうのは勉強になりました。 |
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Excite: | また一つ表現方法を手に入れたんですね。 |
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中 川: | そうですね。例えば「ありがとうございます」っていう気持ちはブログでだったらいっぱい書いていたんですけど、いくら書いても伝わらないというか…。でも音が限定されている中に言葉を厳選して入れていくことをしたら、初めて「言いたかったことが言えた」と思ったので、歌詞を書くのはとても良い表現方法だと思いましたね。同じ意味でもこっちの方が深く響く、とか。比べながら入れていくのは面白かったですね。 |
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Excite: | タイトルを『Big☆Bang!!!』にするというのはすぐに決まったんでしょうか? |
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中 川: | アルバムという話が出たときから『Big☆Bang!!!』だろうって。もうこれしかないっていう気でずっといました。 |
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Excite: | 今作にはアニメソングになった曲が4曲収録されていますが、アニソンが好きだった中川さんにとってご自分の歌がアニメソングになるのはどんな気持ちなんでしょう。 |
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中 川: | すごく夢だったんです。アニソンを聴いてずっと元気をもらっていたので、いつかそういう歌を歌いたいなってこっそり思っていました。だから嬉しいです。アニメの曲ってストレートで一番シンプルにメッセージを伝えてくれると思いますね。自分の歌で自分でも勇気付けられているし、色々と教えられています。夢が叶いましたね。 |
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Excite: | アニソンのカバー作品もリリースされていますが、アニソンのカバーを歌うのとご自身の歌を歌うのとでは感覚は違いますか? |
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中 川: | 全然違いますね。カバーでは原曲が好きで、原曲を壊さずに歌いたいっていうことばかりなんですけど、自分の曲では全然分からないから。でも音符だけ気を付けようってことではなく、言葉に感情を入れて歌わないと伝わらないんですよね。それもアルバムのレコーディングで勉強になりました。 |
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Excite: | その『Big☆Bang!!!』を引っ提げてのライヴツアーもありますね。 |
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中 川: | 今回、このツアーの回数分の“Big Bang”が起きると信じているのですが、毎日“Big Bang”ですね。アルバムが出来たことによってコンサートのことを一気に想像出来るようになって「こんな衣装を着たい」とか「こんなことをやりたい」というのが出てきたので、今、ツアーが見えてきた感じがあります。アルバムの曲もいっぱい歌うつもりだし、頑張ります。人生の中でこのコンサートツアーはとても大事なことなので、とにかくこれだけは成功させたいですね。なんとしても。このアルバムは“前向き”というものを大きなテーマとして掲げたいなと思っていたので、色んな人が聴いて、前向きになって、それが連鎖していけば良いなっていう気持ちがあって。その気持ちがコンサートの熱で“ギガントポジティヴ”に変われば良いなって思っています。やっぱり観に来てくれるのはすごい労力を使うことですし。行こうと思ってわざわざチケットを取り、会場まで来て、時間を割いてってすごいことだと思うので。人生で出会えて、関わることが出来るからこそ忘れられない日にしたいですね。 |
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Excite: | 中川さんにとってもお客さんにとっても“Big Bang”になるツアーも楽しみにしています! |
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中 川: | 一秒ごとの奇跡を重ねていけるのがわたしも楽しみです! |
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