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18歳のシンガー・ソングライター、YUI。あぐらを掻いてギターをかき鳴らして歌うスタイル、そして世代を超えて共感できるリアルな気持ちを描いた楽曲で、2006年に大きな飛躍を予感させるアーティストとして注目されている。
第一回となる今回は、「音楽との出会いと決意」と題して、彼女の音楽的ルーツを解き明かしていこう。まずは、生まれ育った福岡の街について聞いてみた。 |
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| 「福岡は独特の雰囲気がある街だと思います。好きな場所もいっぱいありますよ。ストリートライブをやっていた天神は、私がギターを始めるきっかけとなった場所でもありますし、信頼出来るミュージシャンの方たちとの出会いの場所でもあります。ほかには、新宮の海とかJRの線路が通っている上府の畦道とか、ギターを持っていって弾いて歌っていた場所も好きですね」 |
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| 少し足を伸ばせば自然にも触れられる土地で育った彼女。では、小さい頃はどんなことに興味を持っていたのだろうか。 |
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| 「小さい頃から歌うことが好きだったんです。母親の車のカーステレオやラジオから流れてくる音楽を覚えて歌ったりしてました。いつの間にか覚えてて、口ずさんでたって感じなんですけど(笑)。親が楽器をやっていたとかではなかったんですけど、身近に音楽があった環境ではありましたね。その頃は、大黒摩季さんやユーミン(松任谷由実)さんの曲が多かったです」 |
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| 小さい頃からすでに歌に興味を持っていたYUI。歌おうと意識して歌っていたというよりは、無意識のうちに歌っていたと語ってくれたように、物心ついた頃から音楽に触れていたことが現在のミュージシャンとして活動している彼女の基礎を作ったと言える。 |
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| 「歌うことは、遊びではなかったと思うんですよ。考えずに歌ってたんですけど楽しかったですし、歌うことでさみしさを紛らわせたりもしてたので、歌に救われたことも多かったんですよ」 |
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| 小学生の頃から「歌手になりたい」と思っていたが、本格的に何かを始めたわけではなかった。中学の時にはバドミントンを始めた。しかし、音楽に対する情熱は変わらず持ち続けていた。 |
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| 「中学生の時の思い出は、音楽とバドミントンしかないですね(笑)。バドミントンは学校の部活ではなくて、バドミントンのクラブに通ってました。中学の頃は、『これからどうなっていくんだろう?』っていう時期でしたね。手探り状態でしたから。でも、何が好きで、何が楽しいというのはハッキリとわかっていたと思います。そういう部分は、その頃から大切にしていましたから」 |
| 歌うことの楽しさは、幼い頃に自然と覚えたものだった。そして、中学三年、15歳の時に現在につながるあることをスタートさせた。それは日記代わりに詩を書くことだった。 |
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| 「始めたきっかけは、母親が昔日記を書いていたというのを聞いたことでした。その影響でポエム的なものを書き始めたんですけど、まぁ、日記みたいなものですね。今でもそれは続いているんですよ。ギターを弾くようになってからは、自分が書いた詩に合わせて曲を弾くようにもなりましたし」 |
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| 毎日書き続けることは難しいこと。何事も継続することが大切だが、YUIが詩を書くことを続けられているのは、日記代わりの詩を書き始める前から「書くこと」が好きだったとも話してくれた。 |
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| 「はい、書くことは好きでしたね。自然に覚えたりした好きなアーティストの歌詞をノートに書いたりしてたんですよ。 |
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| 自分の心情を綴った詩を書くことで、彼女自身、いろんな発見もあったという。では、詩を書き始めたことで、どんな変化があったのだろうか。 |
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| 「書くことで、その時の気持ちを忘れなくなるというのが大きいですね。ノートに書きためてるんですけど、時間が経過して読み返した時に『あぁ、そういう感情もあったな』とか思い出せますし、それを歌にすることもできると思いますから。普段、結構読み返したりしますよ。部屋の中にまとめてノートを置いてあるんですけど、ノートが目に入った時とかにも読みますから(笑)。あとは、曲作りのヒントを得たい時にも読み返したりします」 |
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| その時にしか生まれない言葉や感情がある。それをノートに綴ることで、その瞬間を記憶にとどめておくことができる。YUIも、ノートに詩を書いたり、それを読んだりすることで、過去に思った言葉や感情を新鮮に思い出すことができるのだろう。 |
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| 「以前に書いた詩を読むことで、客観的に昔の自分を知ることができるんです。次のノートに移った時には、もう客観的に読むことができますね。詩を書きためたノートは私にとってすごく大事なものです。その時にしか書けない言葉もありますし、書いたときの感情やニュアンスもそこから伝わってきますからね」 |
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