
杏子、山崎まさよし、スガ シカオ、元ちとせらを擁するマネージメント事務所、オフィスオーガスタが主催する音楽フェス、Augusta Camp 2008。
10周年を迎える今回は、同じくデビュー10周年を迎えるユニットCOILの楽曲を各アーティストがトリビュートの意味でカヴァーするパフォーマンスをフィーチャーしながら行われた。期待の新人5人組バンド、MICRON' STUFFのオープニング・パフォーマンスに続き、全アーティストが聖火を手に入場し、2002年にこのイベントのために書かれた福耳の「10 Years After」をセッション。いきなりの豪華な演出はいかにもAugusta Campらしい計らいだ。
ファースト・アクトは、山本タカシ(G)、坂田 学(Dr)、鹿島達也(Ba)、山本隆二(Key)からなるメンバーを従えた秦 基博。「鱗(うろこ)」、「キミ、メグル、ボク」、「シンクロ」、そして、最新シングル「虹が消えた日」とリリースの度にクオリティがめきめきと上がっている曲達を洗練されたバンド・アレンジでプレイ。大舞台でも淀みのない歌声を聴かせた彼は最後に10月1日リリースの新曲「フォーエバーソング」を弾き語りで披露。練り上げた曲の良さが伝わってきただけに作品の出来上がりが非常に楽しみなところだ。
そして、3曲の新曲とシングル「RED」をオルタナティヴ・ロック・マナーで叩き付けたシンガー・ソング・ライター長澤知之に続いて登場したのは、アルバム『カッシーニ』を発表したばかりの元ちとせ。今年3月に亡くなった上田現氏の遺影を抱いてステージに登場した彼女は、「竜宮の使い」、「ワダツミの木」、「羊のドリー」、「恐竜の描き方」、「カッシーニ」という上田現ワークスのみを取り上げ、心を込めた追悼パフォーマンスを展開。暑さが厳しい会場に涼しく映えるブルーのドレスをはためかせながら、柔らかい歌声をオーディエンスの元へ届けてくれた。
お次は、前月、5年ぶりのアルバム『ENAMEL』を発表した杏子がダンサーを従えて登場。アルバム・タイトル曲「ENAMEL」ほか5曲で会場をアッパーに盛り上げると、今年初めてのライヴということで少々照れながらの登場となったスキマスイッチがステージに。彼らを迎える歓声にオーディエンスの期待の大きさがうかがえたが、1曲目の「全力少年」からタイトル通り全力で期待に応えてみせる。続く2曲目は前曲のアッパーな勢いを加速させる「君の話」。そして、MCを挟んだ後、COILの岡本定義をステージに招き入れ、w-indsに提供した「マバタキの夢」を初セルフ・カヴァー。2人のラップが聴けるという驚きもありつつ、後半は「螺旋」、「ガラナ」、「奏」というお馴染みの名曲を連発。それぞれのソロ活動に伴い、二人のコンビネーションはしばらく見られそうにないだけに非常に貴重なパフォーマンスだった。
そして、日暮れと共に登場したのは黒い衣装を身にまとったファンクスター、スガ シカオだ。「Progress」、「フォノスコープ」、「NOBODY KNOWS」と曲を紡ぎながら太いグルーヴでオーディエンスの体を揺らす彼は、9月10日にリリースするニューアルバム『FUNKAHOLiC』の制作が一段落しただけに解放感は相当なもの。さらに「社長命令」と冗談めかして披露した、アルバムに一週間先駆けてリリースするファンキー・ハウスなニューシングル「コノユビトマレ」でアルバムへの期待を高めた後は、「リンゴ・ジュース」、アレンジを一新した「奇跡」、「午後のパレード」で、会場はディスコ化。アルバムリリース後はホールとスタンディングのツアーが控えているだけにこの盛り上がりはフルセットのパフォーマンスを大いに期待させる。
圧巻だったのは続いて登場した山崎まさよしだ。いつものドラムとベースに、キーボードとパーカッション&コーラスの二人を加えた5人編成のバンドはさすがに厚みと安定感を増している。自身のハープをフィーチャーしたインストから「真夜中のBoon Boon」へ。イベントとはいえ、ぐっと大人な雰囲気でライヴの流れを作ると、「Fat Mama」、「Good Morning」と、ファンク、ソウル、ブルーズがミックスされた彼らしいグルーヴに満ちたパフォーマンスを展開。そして、彼自身の哀愁に満ちたギター・ソロをフィーチャーしたインストゥルメンタルでオーディエンスを釘付けに。そこからゴスペル的な盛り上がりを見せる配信限定シングル「深海魚」、アレンジを一新した「ペンギン」とレゲエが下敷きになった「晴男」を歌い終え、ライヴ終了かと思いきや、バンド・メンバー全員が一列になり、歌詞の一部に出てくる<子犬>を<COIL>にアレンジした小坂明子の「あなた」をアカペラでユーモラスに歌い上げてみせた。
そして、幕間に全アーティストによるトリビュート・カヴァーが披露されたこの日のラスト・アクト、COILが登場!のところが、佐藤洋介が体調不良を訴え、相棒の岡本定義のみの登場となった。残念ではあったが、杏子、山崎まさよし、スガ シカオ、元ちとせ、あらきゆうこ(mi−gu)らレコーディング参加メンバーを呼び込んだ「Good Day Afternoon」、オール・キャストをフィーチャーした「カウンセリング&メンテナンス」以下、独特なポップ感をたたえた7曲をたった一人で熱演した岡本に対する熱い声援がオーディエンスのCOILに対する愛情の程をうかがわせた。さらに本編終了後は全アーティストが福耳として登場し、「DANCE BABY DANCE」、「夏はこれからだ!」、「星のかけらを探しにいこう Again」という3曲を歌いきって8時間半に及んだ長くて短いAugusta Camp 2008は終了した。
最後に上がった花火と共に各アーティストの熱演を脳裏に焼き付けながら、各アーティストが家族のように通じ合っているマネージメント事務所=オフィスオーガスタの温かいムードは、他で味わえないものであることを再確認させられた、そんな一夜だった。
(取材・文/小野田雄)
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放送日時 | 9/27(土)23:00〜26:00 | |||
|---|---|---|---|---|---|
| 番組名 | Augusta Camp 2008〜10th Anniversary〜 | ||||
| チャンネル |
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【Opening Act/MICRON' STUFF】
1.TIME
2.Precious
3.ブラザー
4.Pulp fiction
【Opening Session/福耳】
1.10 Years After
【COILトリビュート/山崎まさよし】
1.これでいいのだ/それでいいのか?
【秦 基博】
1.鱗(うろこ)
2.キミ、メグル、ボク
3.シンクロ
4.虹が消えた日
5.フォーエバーソング(新曲・10月1日リリース)
【COILトリビュート/元ちとせ+常田真太郎】
1.ハレルヤ
【Extra Session】
1.蛍星
【長澤知之】
1.幻覚(未発表)
2.RED
3.君だけだ(未発表)
4.三日月の誓い(未発表)
【COILトリビュート/MICRON' STUFF】
1.バナナ日和
【元ちとせ】
1.竜宮の使い
2.ワダツミの木
3.羊のドリー
4.恐竜の描き方
5.カッシーニ
【COILトリビュート/スガ シカオ】
1.Loveless
【杏子】
1.倶楽部ベネチアンDisco
2.THE満点!富士
3.マッチ売りのシンデレラ
4.ENAMEL
5.DANCE BABY DANCE(Princess Hatenko Version)
【スキマスイッチ】
1.全力少年
2.君の話
3.マバタキの夢
4.螺旋
5.ガラナ
6.奏(かなで)
【COILトリビュート/長澤知之】
1.キリギリス
【スガ シカオ】
1.Progress
2.フォノスコープ
3.NOBODY KNOWS
4.コノユビトマレ(新曲・9月3日リリース)
5.リンゴ・ジュース
6.奇跡
7.午後のパレード
【COILトリビュート/杏子&元ちとせ】
1.アホアホベイビー
【山崎まさよし】
1.Introduction
2.真夜中のBoon Boon
3.Fat Mama
4.Good Morning
5.Instrumental
6.深海魚
7.ペンギン
8.晴男
9.あなた(カバー)
【COILトリビュート/大橋卓弥&秦 基博】
1.ラーメン’95
2.64
【COIL&福耳】
1.天才ヴァガボンド
2.クルクルフェチ
3.あ・い・す・ま・せ・ん
4.BIRDS
5.ミュージック(CD未発売)
6.Good Day Afternoon
7.カウンセリング&メンテナンス
【Encore Session/福耳】
10.DANCE BABY DANCE
11.夏はこれからだ!
12.星のかけらを探しにいこう Again