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夏フェス特集2011 SUMMER FESTIVAL 開幕!!!
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ライブレポート

ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2011

ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2011 2011.08.07(SUN) 茨城県ひたちなか市・国営ひたち海浜公園

(c)ROCK IN JAPAN FESTIVAL事務局

例年以上の何かを私たちに残してくれた11回目のRIJF.

 3日間で最も暑い一日となった最終日。SOUND OF FORESTは、清 竜人からのスタート。すでに高く昇った太陽の光が照りつけるステージに、短パンにパステルカラーのTシャツを着た清が現れる。普段のライヴと同様、ちょっと恥ずかしそうに笑顔を浮かべ、待っていた観客に小さく手を振る姿はなんとも愛らしい(笑)。だが、歌い始めると、まとっている雰囲気が一変する。1曲目は「痛いよ」。ハンドマイクを握り締め、ときに苦しそうに顔をゆがめながら渾身の歌を聞かせる。全身全霊で歌を伝えようとしている姿に、観客の心も一気につかまれる。その後は、4月に発売されたアルバム『PEOPLE』の楽曲を中心に、みんなで楽しくリズムを取りながら歌える“フェス向き”の曲を披露。最後は真骨頂である鍵盤を弾きながら「ボーイ・アンド・ガール・ラヴ・ソング」で締めくくり、暑い会場に一瞬吹き抜ける涼しい風のような清涼感を与えてくれた。

 LAKE STAGEの3番手はNICO Touches the Walls。真昼の太陽が容赦なく照りつけ、立っているだけで体力が奪われていくような暑さだ。そんな中、「妄想隊員A」からスタートしたステージには、今の彼らが持つ勢いを示すように、その音を聴きつけた観客が続々と集まってくる。au『LISMO!』のCMに起用され、彼らの音楽を広くお茶の間に伝えるきっかけとなった「手をたたけ」では、演奏前に光村(Vo&G)が、この曲を聴いてファンになったという子に街で声をかけられたが、その子がバンド名を間違って好きだと熱弁していたというエピソードを語る。観客から笑いが起こると、その和やかな雰囲気を導いて演奏をスタートさせ、会場からは大きな手拍子が響いた。また、ラストには光村のアカペラから始まる深い詩世界が胸に迫る「Diver」も披露し、ふり幅の広いNICOの音楽性を存分に楽しむことができた。

 一日のうちで最も気温の上がる15時頃。WING TENTでは、ねごとの演奏が始まっていた。入場規制がかったテント内は蒸し風呂のような熱気で、さらに外にはもれ聞こえる音だけでも体感しようと続々と観客が集まってくる。彼女たちの名前を世に知らしめることになった「カロン」を始め、デビュー曲「ループ」や「メルシールー」などを披露し、初めて彼女たちのライヴを目にした人たちにもねごとの“ロック魂”を十分知らしめることができるステージを見せてくれた。

 一方、同じ頃LAKE STAGEはONE OK ROCKがその圧倒的なパフォーマンスで観客を魅了。ボーカルTakaの底知れない歌力は、灼熱の太陽の下でも鳥肌が立つほどの狂気をまとっていた。続く、奥田民生の数人カンタビレは、ここまで熱くなり過ぎたステージをクールダウンさせるにはちょうどいいユルさ(笑)。この日のフェスの間に1曲のレコーディングを完成させるという試みを行っており、すでにライヴ(!?)前から作業を開始。その様子をUstreamで生中継しつつ、完成したものをステージ上で見せるということで、奥田はセットチェンジの時点から客前で機材をいじっている。そして、開演時間になると今回の企画内容を観客に説明し、最後の歌録りを淡々と続行。それが終わると、“数人カンタビレ”の数人となる吉井和哉、大貫亜美(PUFFY)らをステージに呼び寄せ、一緒に完成品を視聴して、ライヴは終了。ライヴをしないライヴという、奥田らしい新たな歴史をこのフェスに築いた。

 3日目も終盤を迎え、夕闇に包まれ始めたLAKE STAGEには、スキマスイッチの二人が現れた。ロックフェスの会場に、ピアノの調べと穏やかな歌声を響かせ、「全力少年」では会場一体となっての大合唱を巻き起こす。初出演のプレッシャーを感じさせ無い、彼ららしい堂々としたステージを見せてくれた。

 LAKE STAGEの大トリを飾ったのはSEKAI NO OWARI。フェスが終わってしまう物悲しさと、ライヴが始まる高揚感とが相まって、会場は独特の雰囲気に包まれる。そんな中で、ロックでありながら、切なく叙情性をたたえた彼らの歌が響き渡る。「ファンタジー」から始まったステージは、昼間に感じていた熱気とはまた違った、青い炎のような熱さが増していく。東日本大震災後に書かれたという美しいピアノの調べが印象的な「Never Ending World」を始め、メジャー・デビューシングル『INORI』から新曲も披露。彼らの新たな一面も見せつつ、最後は「インスタントラジオ」でハッピーな空気を会場中に満たし、トリの重責を見事に果たしてくれた。

 東日本大震災の影響で当初は開催も危ぶまれた11回目のRIJF.だったが、例年通り訪れた観客に音楽と笑顔を届け、無事に幕を閉じた。しかし、毎年当たり前に行われてきたこのフェスも、当たり前ではないことを改めて感じたことで、例年以上の何かを私たちに残してくれたように思う。「また来年」――簡単ではないが、だからこそその想いを強く抱きながら、12回目のRIJF.の開催を待ちわびたい。

(取材・文/瀧本幸恵)

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